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これからの「競争力」の源泉 ー 私はこんなふうに考えた(2022/5/25)

本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、私が感じたこと、考えたことについて記載しています。
記事の長さはおよそ1,000〜1,800文字ですので、2〜3分程度で読めます。

みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
よろしければ、お付き合いください。
「マガジン」にも保存しています。

「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川



【Women@Work】
男女格差 情報開示で是正
女性の賃金、日本は男性の78%
フランス、未達企業に対応要請

2022/5/23(月)日本経済新聞朝刊

記事のポイント

  • 性別による賃金格差を是正するため、男女別の賃金データを企業が開示する動きが広がりつつある。

  • 米ニューヨークに本社を置くアメリカン・エキスプレスでは6年ほど前、世界6万3千人のグループ従業員について賃金を調査した。Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括性)(=DE&I)を企業戦略の中核にするにあたり、会社が社員に対して公平に向き合っていることを確認する必要があった。

  • もともとジョブ型雇用制度を採用し、報酬は職責や成果に連動しているため、性別による違いは生じないと考えてきた。だが調べてみると同じ職責・成果でも性別によって差があることがわかった。

  • 差が生じる理由を細かく分析し、低い賃金を上げる形で2020年に男女の賃金平等を実現した。性別に限らず様々な不公平を解消するため10億ドルを費やす。

  • 米本社ではその後も年に1度、全従業員の賃金データを分析し、問題があれば是正を求める。評価する管理者にはアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)のトレーニングを徹底する。上司と部下が2人で話し合う「1on1」を毎週実施し評価などについて擦り合わせるとともに、職務ごとに一般的な賃金データを社内に開示し、誰でも見られるようにしている。

  • 女性の賃金はOECD平均で男性の88%にとどまり、日本は78%とさらに低い。さらに、同一職種や同じ境遇で比較しても賃金格差が浮かび上がる。

  • 産業別では女性が従業員の半数以上を占める金融・保険業で男女の年収差が大きい。役職別では部長級でも女性の年収は男性の83%。

  • 日本では、6月にも男女別給与開示に関する新たな方針が示される見通し。

  • 民間アライアンス「G20 EMPOWER」代表は「日本では賃金差の理由として勤続年数の違いを挙げる企業は多いが、なぜ短いのかを深く分析し、改革する企業は少ない。賃金格差は表に見える課題の一つであり、やるべきは格差を生み出す組織構造の改革だ」と指摘する。

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私が新卒で入社したのは、今回の記事で取り上げられている、アメリカン・エキスプレス日本支社(アメックス)でした。
今から30年以上前のことですが、振り返れば当時から多様性がありましたね。女性の活躍に限らず、国籍やジェンダーなどいろんな面で多様でした。

その頃はアメックスしか知らなかったので、そんな環境を当たり前だと思っていましたが、その後転職をして、コンサルとしていろんなお客様を訪問する機会を経て、いかに進んでいたのかを実感しました。今でも当時のアメックスより多様性のない企業はたくさんあります(泣。。。)


私はこれからの企業の競争力の源泉は、優秀な人が心から働きたいと思える場所を提供できるかどうかにかかっていると考えています。

  • 企業(組織)が存在する意義・目的に共感できるか。

  • 多様で公正な組織風土や企業文化があるか。

  • お互いに尊重し高めあえるメンバーがいるか。

  • そして自身が成長できる機会が提供され、貢献が実感できるか。


資本力や企業規模、知名度や安定性などは重要性が低下していくでしょう。

「G20 EMPOWER」の代表もおっしゃっているように、これらは表に見える課題に対処するだけでは決して実現しません。
国や社会からの要請で致し方なく表面的に対処するのではなく、自分ごととして真剣に改革に取り組むかどうかにかかっています。

当時のアメックスの社内標語に「Best place to work」がありました。
まさに「Best place to work」を実現した企業が、市場で競争力をもち、社会から評価されるようになるでしょうね。




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dearlog(ディアログ)
美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。