DXが進まない本質的な原因
イベント概要
今日(2023/6/8)と明日の2日間、
大阪梅田にあるグランフロント大阪
コングレコンベンションセンターで開催されている
『日経クロステックNEXT関西2023』に行ってきました。
”DXの祭典”と銘打ったイベントですが、
イベントの会場はアナログ(紙)が溢れていました(笑)。
例:
「展示会入場券」はA4縦で印刷して持参
イベントのプログラム案内も紙
出展されている企業から渡される資料も紙
出展企業の担当者の方と交換する名刺も紙
セッション受講券も紙に印刷して持参
セッション終了後のアンケートも紙
・・・
”アナログ”の正直な感想
”DXの祭典がアナログ”で違和感は感じましたが、
じゃあ、イヤだったか?と聞かれると、
決してそんなことはないんですよね。
プログラム案内や資料も紙のほうが見やすい。
名刺も紙のほうが視認性は高いし、
物理的な紙が手元に残るのでもらったことを忘れにくい。
あとから検索するのはデジタルの方が便利なので、
ぼくは、もらった資料や名刺はスキャンして
デジタルデータで保存しています。
なので紙資料をスキャンする手間は少しかかりますが。
参加者側が紙でそれほど不便を感じない以上に、
イベントの主催者側はアナログであることに利便性を
感じているのではないでしょうか。
もしこれから新しく始めるイベントだったら、
最初からすべて”デジタル化”を考えるかもしれません。
でも、これまでもやってきたイベントなら、
今まで通りアナログでやるほうがラクです。
準備もこれまでのやり方を踏襲すればいい
今までと同じ業者さんに印刷物を発注すればいい
アンケート結果もこれまでと同じ業者さんに集計を依頼すればいい。
でも新しくデジタル化しようと思ったら、
仕様の決定やら業者の選定にシステム開発と
いろいろやらなきゃいけないので面倒です。
本質的な原因
政府が7日に公表した「骨太の方針」にも
「デジタル化への対応」が盛り込まれているようです。
国をあげてDXを推進していますが、
それほど順調とは言い難いですよね。
その本質的な原因は、
技術的な問題やデジタル人材の不足ではありません。
今のやり方でそれほど困っていない
あえて変えようとは思わない
(一時的にせよ)変えるのはかえって手間がかかる
という”人の気持ち”です。
本気で既存事業のDXを推進しようと思ったら、
関係者に「今のやり方を変えなきゃ」と
真剣に思ってもらうための仕掛けや工夫が必要ですね。
ディアログ合同会社 小川剛司(つよし)
「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」