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「おもてなし」をやめる (2022/7/26)

記事の長さはおよそ1,200文字。2分程度で読めます。

【チャートは語る】
EC消費、2割増も息切れ
コロナ特需一服 リアル連携成長のカギ

2022/7/24(日)日本経済新聞朝刊

記事のポイント

  • 日本の電子商取引(EC)市場に息切れ感が出てきた。

  • 新型コロナウイルス禍を経て増えたものの、足元では伸びが一服。

  • 背景には、日本のEC浸透度の低さがある。

  • 衣食住のEC利用度は対象39カ国平均の6割弱

  • 分野別の利用経験はレストラン予約22%、靴のネット購入24%、フードデリバリー36%。

  • 21年比で5〜9ポイント上がったが、いずれも39位と最下位

  • ネット販売に安さを求める傾向も変わる

  • 1点あたりの平均販売価格は4月で3756円と20年1月比で17%上昇。

  • 医療や家電、家具など7割近い分野で上昇。

  • 国内ではネットを最大限に利用する意識が広がりきらず、個人消費をけん引する勢いは限定的

  • さらに底上げするには何が必要か。

  • 行動制限が緩むなかで売り上げが伸び始めたリアル店舗との連携。

  • スマホ画面の情報だけに頼る「ネット疲れ」への対応。

  • 持続可能性の点では「宅配クライシス」への対策も必須。

  • ECをコロナ後の経済のけん引役にするには、消費喚起の知恵とインフラ進化が欠かせない。

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コロナ禍で急拡大したEC消費が、ここにきて息切れしているそうです。

この記事を書いた記者が、
「デジタルマーケティングエディター」だからなのか、
「EC消費を増やすことが、日本経済のためには良いんだ」
という前提に立っている内容のように感じました。

はたして、「EC消費は多い方がいいのでしょうか?」


これまでのDX関連の投稿でもお話しをしてきた通り、
私はDXの推進には賛成。
積極的に進めるべき、と考えています。

ただここでいう「DX推進」とは、デジタルの選択肢をつくること。
決して、すべてデジタルになることが良いとは考えません。

リアル店舗とECの両方の選択肢があって、
消費者が総合的に判断してリアル店舗を選んだのであれば、
決して悪いことだとは思えません。

※本来使った方が利便性の高い高齢者などが、
 知らずに使っていない、あるいはうまく使えないなら
 周知や利便性を上げることは大切です。


もし「何としてもEC消費率を上げたい」ということであれば、
もっとも効果的な施策があります。それは、

リアル店舗での「おもてなし」をやめること。

しばらく海外に行っていないので、最近の状況はわかりませんが、
昔の海外のリアル店舗の接客は、日本ほどよくなかったですよね。
(チップ制のあるレストランは除く)

消費者ももともと「サービス」は期待していないところに、
利便性が高く、しかも安い別の選択肢が出てきたら、
ECに流れるのは当然のことだと思います。

リアル店舗での「おもてなし」をやめてもEC消費を増やすことが、
総合的にみて日本にとって良いことなのか
考えてみる必要がありますね。



本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。

みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
「マガジン」にも保存しています。


「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川





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美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。