2 何をするのか (4) ー 【自己分析】キャリアを振り返る
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今回お話しするテーマ
1 なぜ起業したのか
・起業目的 済
・収支計画 済
2 何をするのか
・自己分析 ← 今回はここ
・ビジネス案
・社名
・ミッション・ビジョン・バリュー
3 どうやってやるのか
・運営方針
・必要な備品・ツール 他
・登記申請、役所への届出 済
前回の投稿
4つの軸:3(対価)
(再掲)4つの軸
・1(好き):嫌いなことも含めた洗い出し 済
・2(得意):上記+他の人から言われたことの整理 済
・3(対価):これまでのキャリアの振り返り ← 今回はここ
・4(必要):これまでの人生で評価されたことの洗い出し 済
キャリアを振り返る意義
自己分析の最後に、これまでのキャリアを振り返ります。
仕事としてやったことがある(給料をもらったことがある)からといって、独立してからもお客様に対価を払ってもらえるとは限りませんが、仕事になりうる可能性が高いことは確かでしょう。
定期的な「キャリアの棚卸」は、起業する/しない、転職する/しないにかかわらず、自分が「何ができるのか?」を確認する意味でもとても重要です。
まだやったことがない方がいれば、休日にでも時間をとってやってみることをおススメします。
これまでの職歴
大学卒業後、独立するまでに3社で勤務してきました。
1社目 アメリカン・エキスプレス : クレジットカード会社
2社目 アビーム・コンサルティング : 経営コンサルティング会社
3社目 日本GE(GEキャピタル) : リース会社
(現:三井住友ファイナンス&リース)
アメリカン・エキスプレス
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アメリカン・エキスプレス(アメックス)では、コールセンターや与信管理関連の実務や管理職として部門運営業務などを担当しました。
具体的には、コールセンターではカード会員からの電話応対やエスカレーション(クレーム)対応、モニタリングと呼ばれる応対品質管理や研修などです。
そして与信管理部門では、カードの入会や切り替えの審査、利用額の管理や延滞者への督促対応なども行いました。
さらにカード審査部門の部門責任者として、最大時60名の部門管理(人事評価、予算管理、社内関連部署との調整など)、審査プロセスの改善、外部業務委託業者との交渉(新規採用、契約条件変更、プロセス改善など)などを担当しました。
当時は、管理職の経験がほとんどない状態でいきなり60名もいる部門を任されたり、対応の不手際でお客様から訴訟を起こされたり、体調を崩したりと、仕事人生の中でもっともハードだった時期のひとつでしたね。
学び
一方で顧客サービスや与信管理の実業務を通じて「顧客」を学べたこと、
管理職として「マネジメント経験」が積めたこと、
そして何といっても働きがい(エンゲージメント)の高い職場(風土)を実体験できたことがよかったです。
アビーム・コンサルティング
HPへのリンク:
「会計知識」を高めるために、アメックス時代に働きながら取り組んだ「米国公認会計士試験」に全科目合格したこともあり、スキルアップを目指してアビーム・コンサルティング(アビーム)に転職しました。
アビームでは前職でのコールセンター経験などを活かして、CRM事業部という「顧客接点」を中心にコンサルを行う事業部に所属し、さまざまな業種の大手企業に対する戦略策定や業務改革、新施策導入などのプロジェクトに従事しました。
最初はシニア・コンサルタントとして、コンサルティングの実作業を担当していましたが、マネージャー、シニア・マネジャーと昇進していくに従って、プロジェクト案件の管理やメンバーの成果物レビュー、お客様へのプロジェクトの提案活動なども増えていきました。
思い出深いプロジェクトとしては、以下のようなものがあります。
通信事業会社向け研修計画策定プロジェクトのチームリーダーとして、3,000人規模の研修方針書、および研修計画書を策定。
通信事業会社向けセンター統合プロジェクトのチームリーダーとして、日本最大規模(1,000席以上)のセンター統合プランの策定、運営コストの約30%削減を達成。
社団法人向け新施策導入プロジェクトのプロジェクトマネジャーとして7年以上にわたり継続的に案件を獲得し、累計7億円以上の売上を達成。
特に実績の2つ目に書いたセンター統合プロジェクトの頃は、まだコンサルになったばかりであまりスキルがないにもかかわらず、担当する範囲がとても広かったので業務ボリュームが半端なくて、1ヶ月間休みなしでほとんど毎日徹夜ということもありました。
このときに、「人間は立ってでも寝られる」ことを初めて知りました(笑)
この頃が仕事人生の中で2回目のハードな時期でしたね。
でも2回のハードな時期を経験したことで、その後どんなきつい状況が来ても「あの頃に比べれば大したことはない」と思えるようになったのがよかったです。
今はワークライフバランス優先なので、こんな働き方は認められないでしょうが、個人的には「本人が納得」しているのであれば、こんな経験をするのもその後のキャリアにとって決してマイナスにはならないと思いますね。(あくまで”一時的”であることが大前提ですが)
学び
こんなハードな経験もしましたが、
「プロジェクト・マネジメント」スキルが学べたこと、
「論理的思考力」や「問題解決力」を鍛えられたこと、
そしてなんといっても「仕事の品質に妥協しない」ことを学べたのがよかったですね。
日本GE(GEキャピタル)
最後の勤務先が日本GE(GEキャピタル)、現在の三井住友ファイナンス&リースです。
GE(ゼネラル・エレクトリック)は発明王のエジソンが創業した会社として有名ですが、
ぼくは最近「水曜日のカンパネラ」の『エジソン』が頭の中でリフレインして離れません(苦笑)。
YouTubeへのリンク:
ここでの職務経験は大きく3つに分けられます。
トレーニング・アワード企画・運営
企画業務
MTF提案・実施
・トレーニング・アワード企画・運営
所属する部門でのトレーニングプランの企画運営や育成プランの構築を行い、その後は上位組織である本部全体のトレーニングプランの企画・運営なども行いました。
もうひとつが、感謝しあう職場環境の醸成を目的としたアワードプログラムの企画・運営です。
従来、定量的に測れる業績だけが評価基準になっていたために受賞者が限定的になっていた部内のアワードプランを改善し、より多くの人に受賞のチャンスがある内容に改定し、定着に向けた普及・促進活動をリードしました。
・企画業務
新システムや新施策、業務改善など各種のプロジェクトの管理や投資案件の管理、部門および本部全体の予算・計数管理、PMI(合併後の業務統合作業)などを行いました。
・MTF提案・実施
MTFとは「More Than Finance」の頭文字をとったもので、ゼネラル・エレクトリック社の社内経営ノウハウを体系化し、外部顧客の経営課題に応じたプログラムをセッション形式で無償で提供するものです。
MTFへのリンク:
提供セッションには、「リーダーシップ」、「企業変革」、「チームによる問題解決手法」、「エンゲージメント」、「コーチング」、「Lean」等など多様なものがあります。
そのMTFセッションの外部顧客への提案やセッション実施時の講師(ファシリテーター)を担当していました。
学び
ここでの経験を通じて、
「研修講師としてのスキル」や「対話力」が高められたこと、
人材開発の評価の高かったGEで人材開発に携われたこと、
外部のコンサルとしてではなく内部の人間としてプロジェクトを行うことで、
「現場の人のリアルなプロジェクトへの反応」を理解できたことが大きな収穫ですね。
資格等
ここまででご紹介したキャリアを補完する意味で、資格を取得したり外部研修を受講したりもしました。
米国公認会計士試験全科目合格。
DiSC認定資格者。
ボブパイクトレーナー養成ワークショップ終了
仕事関係の資格ではありませんが、個人的な趣味の資格もいくつか取りました。
普通自動車免許
小型船舶免許2級
中型自動二輪免許
コーヒーインストラクター2級。
今日のまとめ
定期的な「キャリアの棚卸」は、自分が「何ができるのか?」を確認する意味でとても重要。
これまでの仕事で独立後に対価を得られるとは限らないが、可能性を探す目安になる。
本人が納得していれば、仕事でのハードな経験はその後のキャリアにおいて糧になる。
次回のテーマ
次回は、2 何をするのか(ビジネス案)についてお話しする予定です。
会社員生活に漠然とした不安を抱えている方、
起業を検討されている方、
ご自身の来し方、行く末を考えている方
などのご参考になれば嬉しいです。
投稿は「マガジン」にも保存していきます。
マガジン保存先:
「学びをよろこびに、人生にリーダーシップを」
ディアログ 小川
美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。