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もしかしたら平将門だったかもしれない電話の話

私は会社員のときに人事部の業務をサポートする仕事をしていた。サポート対象の企業は超大手企業もあれば田舎の小さな企業もありいろいろな経験をさせて頂いた。そんな中不思議なというか多分霊的な体験をしたことがある。

もう10年以上の前の話だが、都内のとある企業との打ち合わせをするために、朝イチでその企業が入っているビルの前で待っていた。到着が早くついてしまったので、近所をブラブラしながら時間を潰していた。そのときにたまたま目についたものがあった。それは平将門の首塚である。首塚をしらないかたはこちらを見てほしい。

大きなビルが立ち並ぶ中でこじんまりと立っている首塚。私も首塚の存在は知っていたがどこにあるとか、霊的な話とかは全く知らず、ただ単に珍しいものを見たなと思う程度でいた。そして珍しいから携帯で写真を撮ってそのまま打ち合わせに行って事務所に帰っていった。

帰ってからその写真を会社のメンバーに見せてこんなものがあったんだよーなんて話をして、仕事に取り掛かった。しかし、その日から不思議なことが起こるようになった。それは電話である。私あての電話を取ると、ザーザーという音とともに、誰かが小さなぶつぶつと言っているのが聞こえる、こちらからの問いかけには一切返答はなく、ずーっとその音と声が聞こえるだけ。

最初の頃は電話の混線かなにかだろうと思っていたが、その電話が最低でも一日一回は鳴るようになっていった。私が離席しているときに私の電話を取ってくれたメンバーも同じ体験をした。そして、私のチームでは「将門電話」というようになり、その将門電話は結局一ヶ月くらい続いた。ちなみに電話の故障や混線は起きてないことを確認した。

オチがない話になったが、私は自分の不敬を反省し、その体験をしてからは所謂霊的な噂があるところには一切行かないし、写真を撮るとかはしないようにしている。曰く付きのところには何がいるかはわからないが、曰く付きなのだから何かがいるだろうと思うようになった。


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