車に轢かれて脳の表面が傷ついたら世界が一変した話 略して【くるひか】2
駐車場がばか広い、平らなショッピングモールってありますよね
むか〜し英語の授業ではじめて
drag store
diet
mall
って出てきて、意味を聞いてもまるで想像できなかったあの日の教室を、昨日のことのように思い出す所、それが田舎のショッピングモール
今ではそんな敷地に、ドラッグストアもダイエットグッズ店も、そして100円ショップという魔の入り口まで開いてます
事はその100円ショップの出口から始まりました
その日、年長さん最後の地元イベント出演した娘さくらを連れて、海に遊びに行きました
強い風は冷たくて
でも光は眩しくて
はじめて花かんむりの作り方を教えて
娘も私もド派手なピンクのコート着て
キラキラ、チャプチャプ、キャハキャハ
帰り道、立ち寄ったショッピングモールで、
「なんかついつい買っちゃったねえ」
買い物でふくらんだレジ袋
「さーちゃん、もう1年生になるんだよ?
いーっぱい、買うものあるんだもん!」
駐車場はモール内横断歩道の斜め向かい
「あ、さくら、園で交通安全教室あった?」
「うん!右を見て、左を見て、もっかい右を見てから渡るんだよ!」
いい子だねえ、と返しながら、復習のために安全教室通りに安全確認
そして、つい最近2人で見た映画「この世界の片隅に」をふと思い出し、右手につないでいた小っちゃな手を、左手につなぎなおした
車は寒さゆえか少なく、正面道路の遠くからとてもゆっくりと黒いミニバンが来てるだけ
モール内駐車場は時計回りの一方通行
映画の中で主人公は「あのとき左手につないでいれば死なせなかったのに」と悔いていた
思い出しただけでもあんなの辛すぎ
「よし、渡ろう」
「うん」
前を行くオバさまやオジイさまの後に付いて、10歩程度の横断歩道を踏み出した
3、4歩進んだ
ドンッッッ!!!
え
みぎ から突き飛ばされ、よろめいた
グリグリグリグリッッ
え
黒い車は止まらない
「やめてーっ!!!!」
グリグリグリグリ
やばい、この車、ぶつかったことに気づいてない
もう倒されそう
でも倒れたら、このちっちゃい子が潰される
「うあーーーーーっっ!!!!」
私は右手を一生懸命挙げて、声も挙げて、運転席の女性に存在を知らせようとする
ちっちゃい娘だけは倒れさせない!!!!
でもこの、人にぶつかってもまるで気付かない運転手は、まっったくこっちを見ない
「オイッ!」
怒声
人が横断歩道の向こうから走ってきて、車の運転席の窓をコンコン叩く
ーーー
あ
雨風が強くなってきたので、ベランダの観葉植物を室内に入れますっ!
やばっ!
今日はここまでで!!
みなさんっ、お天気ご注意くださいねっ♡!