ツリー 2023/10/01
子どもの時、そんな事にお金を使うなら集会用の身支度や寄付にと、映画館に見に行きたいとお願いしても聞き入れられることはなかったのだけど、同じ理由で美容室にも行かせてもらえなかった。 小さい頃は親が切って、中学生から自分で切っていた。
中学生だと、自己流のおしゃれを追求したい子は自分で切る子もいたから、自分で切っていると知られても不審がられたり馬鹿にされることもなく(多分)。 でもそういう子たちはあえて行かないだけで、行ったことがないわけではない。
私は行ったことがないから、美容室での流れや作法というものを知らなかった。 高校生のとき、なぜか友だちのヘアカット&矯正に付き合うことになって、施術されている友だちを、受付まち用の椅子に座ってずっと見ていた(迷惑)
なんとなく、流れみたいなものは分かった?気がするけど、勇気が出なくて 初めて美容室の予約をしたのは19のとき。パーマしたいけどカラーと違って自分では無理だなぁということで。 どこがいいのか分からないから、友だちの施術を見学したお店一択。
見学したといっても2年前に一度だけ、実際行ったら挙動不審だし、美容室に行くときはピアス外していくという常識も知らずにそのまま行ったよね。。
びっくりしたのが、シャンプーとかしてくれたアシスタントの子が、中学生の時好きだったし好きでいてくれた男の子だった。 好きだった人にシャンプーされるとか、そんな経験そうそうない。
中学生の時はPHSなんて当然持たせてもらえなく、家電しかない私。 糞真面目な私はちゃんと説明、お返事しなくてはいけないと思って、 家がとても厳しいから休みの日でも会えないし家電で電話も難しいから今までみたいに学校でお話してください、みたいな返事の手紙の下書きをしたのを
母からの持ち物検閲で見つかってしまい、読み上げられ、破られ、これはどういうことなのか説明しろとこっぴどく怒られたのでした。。
私の中学は、地元小学校3校の進学先だった。 自分の小学校の同級生は当然に私のちょっとおかしな宗教を知っていたけどいじめられることはなかった。 中学に入学した時もクラスで証言した。初対面でいきなり宗教の話を聞いた人の中には気味悪がられたり、すれ違うとオウム真理教と言われたりもした。
その度に、オウム真理教じゃないよと弱々しく言い返すしかできなかった。 小学校のときはされなかった反応に少し衝撃をうけたけど、何も知らない人にそう思われるのは仕方のないことだろうなぁということは分かった。
学年全員の前で証言したわけでは無いけど、なんかヤバそうなやつがいるぞという噂なんてすぐに広まる。 そのシャンプーの子も、別の小学校出身で中学に入っても別のクラスだったけど、私と話していると周りのイキり男子が「クソブスだしオウムだから話しない方がいいぞ」といちいち言いに来てた。
(クソブスなのとオウム何関係あるのか説明しろばーかポ◯すっぞ)
※
(取り消し線部、
宗教二世の痛みを語るのと同じ口で、
またほかの宗教二世を笑い事のように語る、
選民意識の抜けていないグロテスクさに
読み返してから気付いて反省したけれど、
戒めとして消さずに。。)
シャンプーの子は、クソブスもオウムのことも、それが何?って何処吹く風で、何も変わらなかった。 大人になって思い返せば、いやオウムは気にしとけと思うよね。。
私は相手に聞こえないくらいの距離と声でしか反論できなかったのに、 はっきりとだから何?と言ってくれる人がいるのだなぁと思った。 私のことちゃんと知ってるからじゃなくて、知らないからこそそんな事言えたんだなーって、今は分かる。
実際、そんな深い話はしていなかった。ダンサーになりたいんだっていうその子の夢の話をたくさん聞いたのは覚えている。 私は夢を持ってはいけなかったから、話せる自分の話も見つからず、すごいねぇと話を聞いていた。 あとは殆ど覚えていないくらい、その時限りの他愛もない話をしてたように思う
自分には宗教の背景抜きに、その何でもない話を、大したオチもないのに笑ってできる空間が宝物だったのかもしれない。
学年集会や体育で整列するとき、クラスごと男女2列で並んで 私は5組でシャンプーの子は6組で、ふたりとも一番後で、 アホだから後ろだしバレないだろって先生の話聞かないでしゃべってたら余裕でバレバレで、先生に二人まとめて説教頂戴しました