#4 小さい子どもが3人いながら複雑骨折してしまった私の3ヶ月入院日記/2日目その①
昨日の一回目の手術から目が覚めて気が付いた時には、右足にとんでもなく大きな重い金属が付けられていた。
創外固定という骨の折れた箇所に負荷がかからないように、金属で骨を固定する処置だ。
緊急手術だったため、私自身は事前の説明を受けておらず、その時の私は創外固定という治療の仕方があることも全く知らず、自分がそんなに大変な骨折をしているという認識もなかったため、足に取り付けられた大きな金属の塊に気付いた時にはびっくりした。
頭の中で「なんだ、これは⁈」という声が聞こえてきた。
この得体の知れない金属の塊とともに、病院での初めての夜を迎えることになった。
その日の夜は、なかなか眠れなかった。
ほぼ寝られなかったと言っても良いくらい。
こんなに夜が長く、途方もない時間に感じられたことは無いというくらいに、とにかく時間が長く長く感じられた。
また明日、次の手術が控えているという緊張感があるうえに、右足に取り付けられている大きな金属の塊のお陰で、全く自由に寝返りが打てない。
寝返りが打ちたくても自分で方向を変えられないので、ナースコールを押して看護師さんにお願いするしかない。
出来るだけ看護師さんに迷惑をかけないようにと思うけれども、看護師さんを呼ばないと何も出来ないのだから、本当に辛い時はもう呼ぶしかない。
消灯された部屋で夜の間中、少しでも楽な体勢を求めていろいろ試行錯誤をし続けていた。
仰向けになっても、金属の金具があるため膝が伸ばせない。
右足の膝を少し曲げた状態で、常にちょっと高い位置に右足の足先があり、ちょっとした左右の向きは変えられないため、腰の辺りが痛くて痛くて仕方がない。
看護師さんが来て下さって、眠れないならと睡眠薬を出してもらったり、クッションを腰に当ててもらったりしたけれど、それでもなかなか寝付けなかった。
試行錯誤の末に、朝方に少しうつらうつらとうたた寝をした後、二日目の朝6時を迎えた。とてつもない緊張感の中、二日目の大きな手術を乗り越えるためには体力が絶対に必要と思い、持ち込んだおにぎりを全くお腹は空かないがもう気力だけで食べて、体力の確保に努めた。
この時もやはり、出産のことを思い出していた。
出産の時も長丁場になるので、その時に備えて食べれる時に食べ物を食べておくことがすごく重要だったのを思い出していた。
そう思うと、出産は治療ではないけれど、大怪我と同じ位大変なことをしていたんだなぁとつくづく感じたりしていた。
二回目の手術は全身麻酔で、3時間半に及ぶ手術となった。
前日の手術に引き続き、右足を治療してもらっている私は、全身麻酔中にミシンを踏む夢を見ていたのだった。
二日連続の手術がやっと終わり、無事に麻酔から目が覚めてとにかくホッとしたのを覚えている。しかし、ホッとしたのも束の間、更なる試練が私を待ちかまえていたのだ。
二日目その②につづく。
現在は退院して、リハビリに通いながら、日常生活を目指して筋力アップに日々取り組んでいます。
あと一年はかかると言われていますが、趣味だった子ども達との山登りも再開したい!
この日記は、実際に3ヶ月の入院期間中に毎日その日に私が記していた日記を退院後に少し加筆して、まとめたものです。
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