たった一度でいい。 魂が震えるほどのよろこびを味わったのなら その人生には生きる価値があるんだ、と。 どこかのニーチェが言っていた。 いつか行ったオホーツク海の朝日が 脳裏で眩しく燃えている マイナス14度の真冬の中 朝4時に目覚ましをかけて 這うように部屋を出た 海の上では体感マイナス20度くらいで 風が冷たくて到底船先に立つことは難しい それでも朝日を見ようと 流氷が流れていないかと 船の外に出た その日も次の日も流氷が見れなくて どこかに流氷来てないの? ってツイ
沖縄の大学を離れて東京へ 目の前の何かを掴むことに必死だった22歳の夏 東京の不動産屋でアルバイトをしてたところに 保険の営業にきていたHさん たまたま私が応対することになって 事務所前のエレベーターホールで 個人年金加入の営業を受けて 自分自身が不安定な生活をしていたこともあって ちょっと入ってみるかという感じで 加入して今に至る約13年 私が東京を離れてからも 営業はがきやLINEであっても YUKIが好きという共通点から 挨拶に雑談も加えて連絡をくれた 必ず、毎年
20代の時はさんざん飲んで さんざん暴れてさんざん忘れてきた その酔いを期待して飲んでるのに もう今は簡単には酔えない 風呂入らなきゃとか 家帰らなきゃとかの 邪念がよぎるからか酔いが回らない その酔いがほしいのに その酔いが回った先の 自分の世界を補完した感じが好きなのに 昔正月やお盆の時に訪れた 遠い親戚の家の中で焚かれていた お香のにおいを思い出したくて 家でお香をたいている 大学時代の、18歳のあの幼い自分が 地元を離れてひとり沖縄に降り立った あの時の不安と高
何年前からだろう 沖縄に帰って、大学時代の友人と遊んで さよならする瞬間まで笑顔でいられるのに 友人の車が行ってしまうと涙があふれてくるのはいつからだろう 人生で悩みもない不安もない沖縄での4年間 その時間が十何年経った今も自分の心を支えてくれていて 辛い時はその頃の思い出を思い返して 今地に足をつけてなんとか立てている 会えば言うのは「数年ぶり」 さよならは「次いつ会えるかな」 会っている数時間の間にはお互いの近況をわき目もふらずに話して 人生の目標、思想について深く話