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DEATH STRANDING を見て

 小島秀夫監督作品は毎回楽しみにしている。で、今回2018 E3で発表された映像を勝手に憶測で考察。至らない点は申し訳ない。

 2017 TGAトレーラーも、もう一度見直してみんなが考察してないんじゃないの?っていう隙間をいきたい。映像に出てきた、カニやら肋骨、逆さまな虹は話のシンボルではあるけど、本質的なヒントではないんじゃないかと。

考察動画 この考察はものすごく調べてるので参考になりますよ。
 同じような考察をしても深さでは勝てないので広さでいきます。

サブテーマについて

ハンドサイン、表象がこの作品のティザーでは多く見られる。

 赤さんのおしゃぶりからのサムズアップ ( ´∀`)bグッ!
サムズアップは敗者を生かせという所作で古代ローマで使われいる。
小島監督が自分が置かれた状況から起こる心象のメッセージかも。

 赤さんのウィンク。(^_-)-☆
愛情表現や了解を示すものだが、本来ウィンクの動作は人間の顔の下半分は右脳と左脳が独自に命令し、顔の上半分は一緒に命令するとされている。つまり人間が瞬きができるのは、両方の目蓋を同時に開けたり閉めたりしている。そして、この上半分の動作(片方ずつ目蓋を閉じる)は脳の複雑な動きが必要な為に、ある程度成長しないとできない可能性もあるとされている。よって乳児?には難しい動作。つまり乳児ではありませんよっていうサインかと。

 シーという仕草。シーッ! d( ゚ε゚ )
「しー」のポーズ 
・ドイツのフリードリヒ選手が観客に「静かにして」という要求をするとき尖らせた唇の前に指を一本立てるポーズをとっている。
・インド映画「踊るマハラジャ」の中でも、主人公がこのポーズをとるシーン。
・インドなどはイギリスの植民地時代に広まったのかも知れません。
19世紀のシャーロック・ホームズ物語にはホームズが、指を立てて「しっ」というシーンがある。
一説で、これはもともとアラブの民の仕草で隊商の世界進出とともに世界に広がったそうで。アラブの民、ことに女性は顔を布で覆っている。
男性も砂漠を時は顔を覆う。だから口の位置がわからないので、口を覆うよりも指一本のほうがわかりやすかったのではないかという説。「しーっ」は「Shhhh」と表記し、アラブ圏のことばに多い発音だそうです。隊商は昼は休み、夜、進みます。
大声で会話すると盗賊に悟られることもあるので、息で会話し合ったのではないか、特に「静かにしろ、敵がいるぞ」というサイン。
 中南米では日本と同じように相手を見ながら人差し指を立てて唇に当てます。シーに当たる言葉を添える場合もあり、一般的にはSilencio!(シレンシオ、静かに)かChis(チス、シーに当たる)、相手が子供なら直接黙れと命令口調で言う場合もある。

 時代も場所もはっきりしてないのに世界共通というのが今の所ではないかと。宗教画などで描かれるShhh!を知ってる!という方は教えてください。

 前作の小島作品メタルギアV THE PHANTOM PAINで登場した
スカルフェィスやコードトーカーの思想を思い出す。
「人間の意識や民族性を規定、支配するのは言葉である。」
もともとコードトーカーは
「人間が住むのは国では無く、国語である」と言う言葉をヒントに、人類の祖先の喉に住み着き「言葉」をもたらしたという寄生虫「声帯虫」の研究を行っていた。
 今回は、喋らずとも伝わる言語、ジェスチャー、ボディーランゲージ、非言語コミュニケーションがサブテーマのような気がしている。非言語コミュニケーションを最初に研究対象としたのはチャールズ・ダーウィンの『人及び動物の表情について』(1872)とされ、以来非常に多岐にわたる研究がなされている。
 エクマンとフリーセンは会話中に行われる身体動作を次の5つに分類した。
1.エンブレム(表象):ハンドサイン・ボディーランゲージなど、言葉の代わりになる動作。
2.図解的動作:位置関係・大きさ・長さ・形の図解化や、文節・リズムなど発話の内容を理解しやすく補助するための動作。
3.身体操作:壇上を叩く・水を飲む・「ろくろを回すポーズ」など、言葉と伴に行われる動作。無意識に行われる場合と、熱心さの伝達や聞き手の注意を引くなど演出の意味で行われる場合がある。
4.情動表情表出:表情を使った会話の補助。無意識に行われる場合と意識して使用する場合がある。
5.レギュレーター(発話調整子):相槌やアイコンタクトなど、会話の中断や続行を促す動作。

 裏テーマについて

MGS1  …  GENE (ジーン)「遺伝子」
MGS2  …  MEME (ミーム)「文化的遺伝子」
MGS3  …  SCENE(シーン)「時代」
MGS4  …  SENSE(センス)「感覚、意志、遺志」
MGSPW …PEACE(ピース)「平和、抑止力」
MGSV    ... VOICE(ボイス)  「言葉、声、表明者、代弁者 」
と各作品ごとに裏テーマが設定されている。
 では、今回の裏テーマは...と二時間ぐらい考えてました。
小島監督は新たなスタジオのロゴ・キャラクターにルーデンスと名付けている。これはヨハン・ホイジンガの「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)」
遊びは文化よりも古い。「ホモ・ファーベル」(作る人)よりも「ホモ・ルーデンス」(遊ぶ人)が先にある。という思想で。元来、遊戯は文化のなかから出てくるものであり、文化のほうが上位概念であると考えられていたがホイジンガはこの考え方を逆転させて、原初から文化は遊戯のなかに遊戯として発達するという画期的な主張を提出した。遊ぶために遊ぶ。楽しいから走り出し、走るのが楽しいからまた走り出す。
 ということで...ルーデンスで...語尾がSで終わってるし…良くない?と思ったけどちょっと安易じゃないかと...
かといってタイトルどおりの死(DEATH)じゃあ…そんなに素直にはいかんだろということで勝手に独断と偏見で行き着いた先はルーデンスの思想と赤ん坊でもできる身振り手振り、そして映像的に怖くも有るもの。

MGS1 … GENE (ジーン)「遺伝子」
MGS2 … MEME (ミーム)「文化的遺伝子」
MGS3 … SCENE(シーン)「時代」
MGS4 … SENSE(センス)「感覚、意志、遺志」
MGSPW …PEACE(ピース)「平和、抑止力」
MGSV ... VOICE(ボイス) 「言葉、声、表明者、代弁者 」
DEATH STRANDING ... INNOCENCE「無邪気、無毒、無知」

 なんじゃないかな?と浅はかに予測...赤さんのシーン、ルーデンスの遊び、怖いことも出来てしまう無邪気さ、隣り合わせの死。advanceもあるなぁ...裏テーマはこのへんで

 2018 E3で登場したリンゼイ・ワグナー(CGで若くして)
これってさらっとやってることのように思えるが、結構革新的。
 なぜなら、今までゲーム内に俳優を登場させるって結構あった。007のボンドとかゴッドファーザーとか…龍が如くも話題になった。
 しかし、これだけのCGで、しかも今現在の姿ではない存命の役者を本物と変わらず演じさせるってこと。このことがかなりやばいこと。もし、このシステムを使えばモデルさえあれば役者は実際に演じなくていいってことになる。映画好きの小島監督は俳優に対する敬意、愛情はあれども、これこそ無邪気さ(INNOCENCE)が為せる技なんじゃないかと思ってる。
 俺の考えた最強の俳優を時空を越えて呼び出せるっていうこと。

 あくまで個人的見解。あくまで。
 ここ数年、ディズニーやMARVELが一生懸命HOLLYWOODをやっつけるぞと意気込んでる中で小島監督がやろうとしてることは意識的か無意識か分からないけど映画、演劇をやっつけることなんじゃないかと、もし、そうだとしてもいつか来るので早いか遅いかの問題。音楽が録音再生される時代になったときコンサートホールから人が一気に居なくなり、リアルな音の価値が更に増した。それと同じように、劇場で見る生の演技でなければ演技の価値は無くってしまうのかもしれない。

追記:シーッ! d( ゚ε゚ )という動作については次の日のノートに記載

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