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野生のエロ本とエロ本スカウトの思い出

 野生のエロ本についての考察とその思い出について。

 昨日、とある方とエロ本の話題。コンビニのエロ本コーナーが縮小されいるのをみて、最近、野生のエロ本がなくなった。と嘆いていた。
 そこで彼は、男性の草食化の問題を解決する意味でも、エクストリームな所にエロ本を放ち、小中学生の時分からエロ本を狩猟する本能を養った方がいいのでは?と問題提起してきた。確かに、最近ではエロ本を放流する大人も減ってしまっただろう…

 僕はエロ本を放流したことがあるが、中学卒業の頃だ。ボトルシップにして春の海に流した思い出がある。
 まず、口の大きいコーヒー豆のビンを用意。本は丸めるより畳む方が良い。几帳面な人は隙間に乾燥剤なんか入れたら保存状態がよくなるんじゃないか?(適当)
感謝を込め一礼、手を合わせる。流す、日の出の煌めくの春の海に黄昏る。以上。今考えると不法投棄なのであんまり良くない。

 問題はどうやってエロ本を放流したか?ではなく、なぜエロ本を放流したか?である。少年達が空き地や裏山で見つけたという野生のエロ本がなぜそこにあるのか?という事を考えていた。
 実は大人がエロ本を放流したというのは僕は間違いだと思っていて、僕が放流した理由がこの野生のエロ本を生み出す理由だと思う。
 それは僕は高校進学時に下宿することになり、親元、実家から離れて暮らす。実家の自分の部屋には誰も住んでいない。自分の不在時に親が掃除なんかして、見つかるとまずい。だから、その存在を隠すためにエロ本を野に放ったのだ。
 進学や就職で親元、実家を離れる中高生が人気のないところへ野に放つ、放流する。つまり、大人ではない。大人なら普通にジャンプに挟んで縛って資源ごみに捨てる。理性と恥じらいが混じり合う思春期の男の子が生み出す現象が野生のエロ本が生まれる理由ではないかと思う。 

 エロ本で思い出したのだが、中学3年の初夏に西村という友達ととある遊びをしていた。僕はその頃西村、他数名で本屋で立ち読みしながら、いつもぐだついていた。昔ながらの古本も売ってる本屋で店はコンビニ2倍ぐらいの大きさ。そして、本屋でとあるゲームを思いつき始める。
 まず、エロ本を本屋に持参。エロ本コーナーにそのエロ本を陳列する。熟女やコスプレとかいろんなジャンルがある中、それ相応のポジションに違和感なくカモフラージュして溶け込ませる。そして、エロ本コーナーが見える所からその餌に掛かる獲物を待つ。万引きならぬ万置きである。
 店のPOSシステムに持参したエロ本は登録されていないため、そのエロ本を買おうとするとレジて何回ピッとやっても値段も商品も出てこない。エロ本を買う時にレジでもたつくことになる。想像してみなさい、エロ本を買おうとして、レジでもたつき、しかも女の店員だったら…と。

このゲームには3つのセンスがいる。
 ① Choice(チョイス)
餌の種類。熟女ものがいいのか、コスプレがいいのか。餌を選びは重要。
 ② Casting(キャスティング)、CAMOUFLAGE(カモフラージュ)
普段陳列されているジャンルに一冊異種、持ち込んだエロ本を混ぜ込むわけだからカモフラージュには気を付けないとならない。一冊だけ浮き出ていてると人は選択肢には含めない。
 ③、STEALTH(ステルス)。これはエロ本の問題ではなく見ている僕らがいかに店に溶け込みこのゲームやっていることを悟られないかに掛かっている。基本会話は店を出て行う。「店内ではお静かに」これはルールでもありマナー。

今、思うと本屋を舞台にしたスカウトみたいな感じだ。

 そんな遊びを何ヶ月か西村と数人とでやってた。1週間全く餌に掛からないことあるので気の長いゲームだ。しかし、西村のセンスがいい。エロ本のセンスもさることながら、配置のセンスだ。この万置きゲームで西村はダントツの成績。10回やれば8回は西村の勝ち。

西村はこの本屋に立ち読みで通いつめ、このゲームを極めた結果。歩くスピード、視線を観察し、どんな客がどんな動きをしてどんなものを買っていくのかプロファイルできるまでになった。事前に彼は人の動線、視線をくまなく観察している。そしてたまに囁く。
「たぶん、何も買わないし、手にも取らないで出ていくよ。諦めたのかな?」
本当にその人は自動ドアに向かった。こういうことが何度か西村といるとあった。
 しかし、この万置きゲーム大人になって良く考えると陳列、ディスプレイじゃないか。買わせたいものを買わせるってこと。そう考えると西村はすごい才能だ。

 何ヶ月かすると店側も僕らの動向を怪しく思ったらしく、学校に通報がいき。この万置きゲームは終わりを迎える。こっぴどく親や先生に怒られた。

 この文章は早朝四時から書いてるわけで…エロ本について考えられた有意義な時間だった…最後に一節。

しののめに起き、老い人になりてはいたづらに早起きすと言へど、男柱が先に起きるとはこれは如何に。

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