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休学してオーストラリアへ

noteのお題で 「#自分で選んでよかったこと」というお題が出ていたので、今までの自分の選択でなにが一番自分のためになってるかを考えた時に、出てきたのは、休学してオーストラリアに行ったことだった。

なぜシドニー留学をしたのか?

なぜシドニーに留学をしたのかと言われると、大きく理由は2つあった。
①短期留学でもっと長期間海外に住みたいと思ったから
大学3年の時にカナダに1ヶ月語学留学をした。それが私にとって初めての海外で一人で過ごした経験だった。英語は全く得意ではなかったけど、他の英語ができる日本人と比べても、圧倒的に海外の友達ができたので、「自分、海外あってるのでは??」という仮説が、確信に変わり、もっと住んでみたいという気持ちになった。

②就活のためにPRを海外でやった経験が欲しいと思った
当時、広告・PR業界志望だったが、学生人気が高い業界だったので、何か他の学生と差別化できるエピソードを欲していた。

目的と海外に長期間行きたいという漠然な気持ちはあったものの、具体的にどうすればいいかについては休学に入ってからも計画が決まらず悩み続けた。

シドニーに行く選択をするまでの葛藤

大学3年秋から休学を決めてシドニーに行くまでの大学4年の夏までは、休学を周りの誰もしていない中で休学することの怖さ、浪人もしているから2年遅れること、戻ってきた時に就活の波に乗れない怖さも抱えながら、海外に行きたい気持ちをぐるぐるする時期が続いていた。

休学したはいいものの留学の目的は何か、そのためにどのような手段で行くのがいいのかあらゆる手段を検討した。語学学校の代理店もたくさん回った。そんな中で4ヶ月がたち、焦りを覚えていた。

大学の先生がやってる外部講義を受けに行って、休学してるのに講義を受けて自分はなにがやりたいんだろうという気持ちにもなった。

社会人の人や友人にも休学してから海外に行きたいということを話して、周りの反応を見ていた。自分が後悔しないように、自分がこれから取る選択肢は間違いじゃないのか、確信を持つためにいろんな視点が欲しかった。

海外に行ったり住んでた経験をしてる人には、絶対に行ったほうがいいと言われた。

一方で、「留学は社会人になってからでもできるよ」と言われたこともあった。だけど、それを言った人は学生時代に休学もしてなかったし、留学もしてない人だった。その時に、人に意見を聞いてもなにが正しいのかなんて出てこないから、自分が後悔しない道を選びたいと思った。

それに、なにが正しいかなんてわからなければ、自分の選んだ道を無理矢理にでも正解にするとやっと腹をくくることができた。

代理店に駆け込んで1ヶ月後にオーストラリアへ

そう思ってからは早かった。右往左往していた今までの4ヶ月を取り戻すように、ワーキングホリデー協会に行って、一番早く出発できる国はどこかと聞いた。自分の中での候補は日本人が一番よく行く国トップ2のカナダかオーストラリアだった。カナダはビザの発行に時間がかかると聞いて、一番すぐ取れそうなオーストラリアにした。仕事もしたかったから、一番大都市で仕事がありそうなシドニーに行くことにした。

元々は仕事もできるワーホリのビザで考えていたけど、スタッフの方に「半年しかいれないのにワーホリビザを取るのはもったいない。学生ビザなら時間の制限はあるが働けるからそっちの方がいいですよ。焦る気持ちもわかりますが、1年いる人と半年いる人など期間の問題ではない。結局は本人の過ごし方次第です。」と言われて、落ち着いて自分がいまもっている時間を精一杯過ごそうと思った。

結果的にシドニーで留学した6ヶ月は、いまの私の基盤になっている。

シドニー留学で変わったこと・学んだこと

留学してた時や、終えた直後はなにが変わったかがいまいちわからなかったけど、数ヶ月、数年経った今では、この経験は私の人生のターニングポイントとなる経験だったと思っている。

人と違う選択をするハードルが下がった

人と違うことをするのには勇気がいる。人と違うことをするとこれって自分だけなんじゃないかとそわそわするけど、意外とそんなことない。シドニーでもたくさんの日本人にあったり、休学して来てる子たちもいた。その人たちと出会うと「なんだ、私だけがやってることじゃないじゃん。オーストラリアにきてる同世代の日本人めちゃめちゃいるじゃん。全然ビビることなんてなかったな」と思えた。
選択するときに周りで同じことをやってる人がいなかったとしても、選択した先に似たような人たちがいる。その選択が自分の意思を持ってすればするほど、同士や同じ価値観を持った仲間と出会える。
この経験をしたから、次また自分が周りがやっていないような選択や決断をするときも、「いまは私の周りにいないだけで、またいっぱいいるから」とハードルが一気に下がった。

「でたらめでもいいから、自分の考えを信じて、対決していけば世界は変わる」

この言葉は私が大好きな作家の伊坂幸太郎の小説「魔王」に出てくるフレーズなんだけど、シドニー留学を通じて、言葉としてじゃなく自分の経験を通してこの言葉が身体の中の一部になっている。
海外でPR経験をするなんて意気込んだはいいものの、留学後の1ヶ月間仕事は見つからず心が折れそうになった。でも結果的に味噌と抹茶を売る仕事を見つけて、かえがたい経験を得れた。ただ、留学後は広告・PR業界は全落ちして、この経験が就活に活きたかというとわからない(私が就活下手だったのもあるけど)
だから当初画策していた「海外PR経験で就活無双したる!!」みたいな考えは今思えば論理もなにもめちゃくちゃだったんだけど、結局その時の経験があるからこそ、いろんな視点や知らなかった世界を見て、自分の世界が変わっていったと思っている。

この世界は変わる、という言葉は、世界自体が変わると思っていたけど、シドニー経験を経てから、自分の世界の捉え方が変わる=世界は変わるということなのかもしれないと解釈が変わった。

自分が意思決定するときにどんな状態になるかがわかった

休学する、行く国を決める、手段を決める、目的を決める、なにをするかを決める。
休学してシドニーに行く決断をするまでにたくさんの選択肢があって、全て自分で意思決定をしなければいけなかった。

今までなんとなく周りの人がやっていたからや世間がそうだから、という理由は通用しない。

そんな意思決定をするときに、私は、考えられうる限り全ての選択肢を検討して、いいものを選び取りたい。しかし時間がなくなって焦って結局大雑把に決める、のような自分の意思決定の傾向がわかった。

怖いと思った方へすすめ

人と違う選択をしたことが怖いと思ったけど、その怖さの正体はなにが待っているかわからないという未知への恐怖だと思う。でもそれに打ち勝つためには進んでみないとわからない。

怖いけど、自分で選び取った方向へすすむ。たとえそれで失敗したり、うまくいかなかったとしてもその経験が手に入る。それは選択してない他の人は得られない経験。失敗っていうのは本当に大事だと思っていて、失敗した分、次の挑戦でうまくいく。

怖いというのは挑戦している証拠。挑戦しているということが素晴らしい。

何かを選択しようとしている人に向けて

自分の人生を歩むために、ちょっとずつ自分で選択したという経験を増やしていくことは大切だと思う。私は「ちょっと人と違うね」と言われることはあっても、周りと同じように生きてきたし、特にそのことに対して疑問も覚えないような人間だった。

それでいいと思ってたけど、周りと同じように生きてきた分、自分がやりたいと思ったことが周りの人とは違う場面になった時に、その流れに逆行して「それでも私はこれをやりたい!」と言ったり、実際に行動するのは、ものすごく勇気がいることだと思い知った。

休学してオーストラリアに行くという選択は、人によってはすごい決断だと思う人もいるかもしれない。でも、私も突然その決断をできたわけじゃない。
カナダ短期留学で自分は海外に合うかも、という経験があったから、オーストラリアに行こうと思えた。カナダに行く前は、気分転換に通い始めた英会話スクールで英語で自分の意見を伝える楽しさを知ったからだった。休学して海外留学したはじめの一歩は英会話スクールだった。英語も全然話せなかった。

最初から勇気を持ってる人なんていない。
一歩ずつ自分の歩幅で踏み出すことで、だんだんと勇気が出てくる。

もしかしたらこのnoteを読んでいて、「休学も留学もしたことないけど、本当はやりたかった」、とか、「なにかやりたいことがあるけど、周りと違うことだからやりづらい」と思う人がいたら、小さいことから始めてみてほしい。

人生を変える大きな選択をいきなりしようとするんじゃなくて、ハードルをできる限り低く設定して、そのハードルを超えたら、また少しだけ高いハードルを設定する。そしたら、ハードルを乗り越えるたびに、勇気と成功体験を手に入れることができる。

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