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レニングラードが修理から帰ってきた

カメラ屋のジャンクコーナーに並んでいたレニングラード

ある日カメラ屋のジャンクコーナーでレニングラードを見つけました。
レニングラード、現在のサンクトペテルブルクの名を冠したこのカメラは、
その名の通りソ連邦のレニングラードで生まれたレンジファインダーカメラです。1956年~1966年の間製造されていたようです。

レニングラード(今回の物とは別の個体)

ライカと同じL39マウントをもっており、広義ではライカの派生モデルとも言えなくもないカメラですが、その最大の特徴はゼンマイ式モータードライブを搭載している事であり、撮影すると自動的に巻き上げとシャッターチャージをしてくれます。

そう聞けば大変高性能なカメラのようにも思えますが、とにもかくにも壊れやすく繊細なカメラとしても有名で、取り扱いを間違えると調子を崩してしまう厄介な存在でもあります。

大体が何かしら壊れている個体であり、正常に動作しない事がほとんどですが、今回の個体もやはり壊れており、ゼンマイの巻き上げノブが動かない、シャッターが切れない、シャッター幕もボロボロとかなり悲惨な状態。当然全く使い物になりません。

とはいえ、それでもなお惹きつけられる見た目の良さと、面白いメカのカメラではあり前々から機会があれば欲しいとは思っていました。今回5000円と捨て値だったこともあり、修理前提なら手頃でいいかと思い購入しました。

さて、レニングラードは修理に出そうにも日本の修理屋さんではほとんどが直せない、あるいは直してもまた壊れるのでやりたくない、と拒否されてしまうのがオチです。今回はあるツテから海外の修理職人さんの元に、他のソ連邦系カメラと共に修理に送りました。送料割り勘です。

修理を終えて帰って来たレニングラード

現地に送ってから約4か月、無事修理されて日本に帰ってきました。
シャッター幕は新品に張り替えられ、完全に不動機だったレニングラードは見事に再び息を吹き返しました。現時点での動作は極めて快調で、フィルムを数本通しましたが問題なく撮影が出来ています。カメラ屋でも「それ動くの?修理に出したの??」とよく驚かれます。

御徒町(レンズはニッコール)
都知事選仕様のC11(レンズはニッコール)
秋葉原(レンズはニッコール)

とはいえレニングラードの事なので、またいつ壊れるかは分かりません。
それまではしっかり使い込んで沢山撮ってあげたいですね。

レニングラードはとても魅了的なカメラですが、変なカメラの取り扱いに慣れていない人には絶対におすすめできません。また、正しく取り扱わないと故障する恐れがあるので、お店で見かけても不用意に弄らない方がいいでしょう。

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