営業と簿記 23/n 価値の再考
22/nで商談について触れました。毛糸玉の価値を認めていただき60000でのお取引となったとして、簿記の勘定科目からその内訳をもう一度見てみましょう。
売上原価 売上
50000 60000
利益(粗利益)
10000
利益の増減は、売上の増減と売上原価の増減によります。
利益を伸ばしていくために売上を上げる(価格を上げる)方向に考えたいですが、同じものは同じ価格かそれより安く提供されることをお客さんは望みます。そのため、価格上昇にたいしてお客さんの納得を得るためには品質を向上させるなどの新しい価値を提示する必要があります。
また、売上原価を下げることによって利益を増やすことも考えられます。
売上原価を構成するものを見直して無駄に見える部分を排除出来ないか検討します。
いずれにしても、利益を上げるためには提供する価値の見直しが必要です。
工業簿記の流れの中で見れば、直接材料費、直接労務費、直接経費、製造間接費の中身を見直す作業になります。
単純な見方としては各費用を上げれば品質が上がりますし、下げれば品質が下がります。
企業としては、工夫して費用を増やさずに品質を上げる、もしくは費用を下げて品質を維持する。これによってお客さんの納得感を維持したまま利益を上げることを考えることとなります。