COMING SOON「流星群の夜に」
その惑星メヌゥアはもう数百年、隣の惑星ガイアと戦争状態だった。もはや何がきっかけで戦いが始まったのかも曖昧だったが、報復が報復を呼ぶ不毛なループから抜け出せないでいた。
しかしある年、ガイアで惑星間レーザーライフルが開発されたことで戦局は一気に傾きはじめた。その巨大兵器はメヌゥアの主要都市を次々に破壊していた。
天から突き刺さり続ける無慈悲な光の剣。メヌゥアには有効な対抗策がなかった。このまま惑星が火の海になるのを防ぐべく有志が立ち上がり結成したのが「流星群特攻隊」であった。
それは文字通り片道分の燃料しか積んでいないスターシップに兵器を無力化する電磁爆弾を詰め込み、惑星間レーザーライフルに体当たりを試みるというものだった。
ガイアの惑星間レーザーライフルは強大な破壊力ゆえエネルギーチャージに1週間ほどかかるという弱点があった。流星群特攻隊はその1週間を狙い、繰り返し体当たり作戦を決行するが、隣の惑星を守る防衛軍に阻まれ地上まで辿り着けないでいた。
1週間おきに消える都市、残数の減っていくスターシップと電磁爆弾、そしてパイロットの不足、メヌゥアの敗色はいよいよ濃厚になっていた。
その少年は特攻隊の本部にふらりと現れた。ジラと名乗った15歳の少年はパイロットになれる年齢に達していないにも関わらず突撃用のスターシップを見事に操縦して見せた。
ジラは自分の操縦技術があれば敵の防衛網を掻い潜り惑星間レーザーライフルを無力化できること、その為には囮となるスターシップが多数、それこそ現存する全機が必要であると告げた。
謎の少年に惑星の未来を託してよいのか、失敗すれば後がない作戦に割れる流星群特攻隊のメンバー達。さらに、その日発射された惑星間レーザーライフルが副首都に着弾したことで、いよいよ止まらなくなるパニック。
しかし、その混乱の中ジラの隠された秘密が明らかになると状況が一変したのであった。
果たしてメヌゥア最後の流星群特攻隊は飛び立てるのか。
全員が生きて帰ることの出来ない決死の一大作戦の行方は。
そして生命の流星群が空を埋め尽くす夜に人々は何を見て何を感じるのか。。。
「流星群の夜に」
COMING SOON