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大切なデータが詰まったスマホ、データ復旧技術の最前線

こんにちは、デジタルデータリカバリーです。

データ復旧やハードウェアについての情報を掲載しているこのnote。今回は、スマホのデータ復旧について、スマホの復旧を担当するエンジニアの趙さんへ直撃インタビューを行いました。

前回の「専門エンジニアが語る!SDカードの基板が欠けていても、データ復旧が可能な理由」の記事はこちら

様々なメーカー・機種があり、アップデートが激しくトレンド性の高いスマホに対応するのは難しいため、データを復旧できる業者が殆どない中、いかにして弊社で対応しているのか?
それでは早速行きましょう!

1.デジタルデータリカバリーで対応してきた、数々のスマホ復旧事例

デジタルデータリカバリーでは、7-8年前からスマホのデータ復旧に対応してきました。Twitterにおいても事例としてご紹介したように、過去に様々な症状のスマホからデータを復旧してきました。

物理的に破損してしまった状態からデータ復旧したり、

水没して起動しなくなり、正規代理店で対応できないとされてしまった状態からのデータ復旧も行います。

聞き手:様々な症状のスマホからデータを復旧してきましたが、どのような障害のあるスマホの復旧をご相談いただくことが多いですか?

趙さん(以下、趙):スマホのデータ復旧でご依頼いただくことが多いのは、大きく分けて2つのパターンですね。

1つ目は、誤削除してしまった・消えてしまったデータの復旧です。具体的には、スマホに保存していた連絡先・写真など特定情報の復旧や、iCloudからも削除してしまった写真データの復旧ですね。

2つ目は、物理的に破損してしまったスマホからのデータ復旧です。過去に、車に轢かれてバラバラになってしまったスマホからのデータ復旧や、海や浴室で使用し水没させてしまったスマホからのデータ復旧を承ったことがありました。

聞き手:なるほど。他にも様々な症状のスマホからの復旧事例がありますが、削除データや物理的に破損したスマホの復旧が多いのですね。
スマホから安全にデータ復旧するために、ユーザーに伝えたいことはありますか?

趙:例えばスマホを水没させてしまった場合は、異常がなさそうでも使い続けず、すぐにご相談いただきたいですね。初めは異常なく使えても、水の浸食によって状態が悪化し、突然使えなくなることがあります。
失うと困るデータを保存しているのであれば、早めに対処しておくのがいいと思います。

また、データを削除してしまった場合は、更に新しいデータを保存すると、上書きされてしまい、欲しいデータを復旧できなくなる恐れがあるので避けて欲しいです。

スマホのデータ復旧に関しては、基本的に対応できる業者が少ないのが現状です。他社様にご依頼されても、対応できないのでほとんど触られずに戻ってくるか、全く違う診断結果を出されるケースが多いです。
始めから、スマホのデータ復旧に対応している、弊社のような業者に依頼するようにしましょう。


2.スマホのデータ復旧に対応できる業者は希少!デジタルデータリカバリーがスマホを復旧できる理由

聞き手:スマホのデータ復旧に対応できる業者が少ないのは、なぜですか?

趙:復旧に必要な設備や技術・ノウハウの習得にはかなりコストがかかりますので、技術・設備に投資できない会社様が多いためです。そのため、分野を絞って復旧に対応するとなれば、スマホに対応できるところは殆どいなくなってしまいますね。

また、スマホは海外メーカー製品が多く、日本国内で復旧作業を行うとなれば、部品交換に必要な部品の調達も、海外所在の会社よりもコストがかかります。
ですが、弊社ではお客様の日常に欠かせないスマホのデータを復旧するために、部品調達コストも惜しみません。

聞き手:スマホはHDDなど他の機器と比較してトレンド性が高く、毎年新しい機種やバージョンが登場するなど、変化が激しいですが、どのように対応しているのですか?

趙:弊社では、各メーカー・機種のスマホの部品をある程度揃えて、対応しています。
特にiPhoneは新しい機器を含め利用者が多いことから、各機種の部品をあらかじめ揃えるようにしています。
GalaxyやGoogle Pixel、Xperiaなどは、ご依頼いただくことの多い機種を中心に部品を揃えています。その他のAndroidは、機種が多いので入庫してから部品を調達しています。

聞き手:スマホは日常的に持ち歩いて使用するので、物理的に破損してしまうことが多いものです。物理的な修復をスムーズに行い、データ復旧できるよう、部品を揃えることは大事ですね。

趙:その通りです。
また、データ修復の面では、業者専用のソフトを用いて修復しますが、多種多様なメーカーや新しい機種にも対応できる状況になっています。
データ修復は、スマホをソフトに繋いで、データをどれくらい抽出できているかを確認しながら作業を進めます。

聞き手:今後、スマホの機種が増えたり、アップデートによって、現在のソフトで対応できなくなることはないのですか?


趙:その可能性もゼロではありません。現在も、多様な機種に対応できるように、開発を行いバージョンアップを続けております。ですが、さらなる新機種の出現やアップデートにも対応していけるように、自社でも開発を行っていきたいです。

3.スキルアップ・情報収集がスマホ対応へのカギ

聞き手:デジタルデータリカバリーで、こうしたトレンド性の高い機器であるスマホの復旧に対応できる理由は何でしょうか?

趙:作業面では常にスキルアップし続けていること、ノウハウ面では常に情報収集し続けていることが、その理由ですね。
技術力とどれだけノウハウを持っているか、その両方が必要になってきます。

聞き手:トレンドや機種の多さにはにはどのように対応しているのでしょうか?

趙:先ほどの部品のストックに関する話と似たようなセオリーで対応しています。
iPhoneは新しい機器を含め利用者が多いことから、トレンドに沿って研究し対応しています。GalaxyやGoogle Pixel、AQUOSなど他のAndroid機種は、ご依頼いただくことの多い機種を中心に研究を行い対応しています。

聞き手:なるほど、トレンドや機種の多さへの対応は、どれだけユーザーがいるかを基準にして対応しているのですね。
技術やノウハウはどのように取り入れているのでしょうか?


趙:コロナ禍前には、技術やノウハウに関して最先端を行く中国まで研修に行っていました

聞き手:中国まで研修に行かれたのですね。当時の状況に関して詳しく教えていただけますか?

趙:当時、日本には物理的な症状(基板そのものが破損しているなど)の復旧に対応できる業者がいませんでした。
ですから、物理的な症状の復旧に関するノウハウ・技術の獲得のために、中国まで行きました。そのおかげで、日本国内ではどこよりも早くiPhoneの基板修復ができるようになりました。

聞き手:国内でどこよりも早く復旧を開始したのですね、素晴らしい。
海外から取り入れたノウハウであるという基板の修復ですが、日本で対応できる業者がいなかったとのことで、どのような難しさがあるのでしょうか?

趙:基板修復は、データが保存されたメモリチップに強い暗号化がかかってており、メモリチップに接続して直接データを取り出すことができない場合に、データを取り出すための画期的な技術です。
ですが、基板自体が破損しているなど修復できない状態である場合もあります。そのような時には、ドナー部品を移植して修復します。


聞き手:iPhone以外のスマホでは、基板修復が必要ではないのですか?


趙:特にiPhoneは、セキュリティが万全で基板修復が必要なため、ノウハウや技術力を蓄積してきているのですが、他のスマホも進化し続けているため、今後それに対応できるよう、他のスマホに関する知識も増やしていかなければなりません。


4.エンジニアとしてのやりがい・今後の展望

聞き手:趙さんはエンジニアとして復旧を手掛ける日々の中で、どのような瞬間にやりがいを感じますか?

趙:一番嬉しいのは、ご依頼いただいたお客様のデータを復旧できた時ですね。お客様にとって大切なデータを、お客様が取り戻すために、復旧を手掛けるというのは非常にやりがいがあります。
また、技術やノウハウの取得のために研修で勉強したり、研究することも、非常にやりがいがありますね。

聞き手:今後、挑戦したい研究や取り入れたい知識・技術などはありますか?

趙:基板の修復に関する研究を進めていきたいです。基板が破損したスマホの原因追及を行えるようにし、復旧に役立てたいです。

また、国内メーカーのスマホの研究も進めていきたいですね。海外メーカーのスマホは、世界中にノウハウや技術があるので情報が多いですが、国内製品は圧倒的に情報が少ないことが課題になっています。
時間がかかりそうですが、国内のスマホ復旧第一人者として研究を進め、ノウハウを蓄積していきたいです。

聞き手:国内スマホ復旧第一人者としての素晴らしい意気込みですね。本日はありがとうございました!


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