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ドローンからもデータ復旧!?珍しい機器に入った記憶媒体やデータ

こんにちは!デジタルデータリカバリーです。

データ復旧やハードウェアについての情報を掲載しているこのnote。今回は、弊社にデータ復旧をご依頼いただく、「珍しい機器」について触れたいと思います。

データを保存している機器といえば、外付けHDDなどの記憶媒体単体のものから、HDDやSSDを内蔵するパソコンなどの機器をイメージする方が多いと思います。実際、弊社でもこれらの機器の復旧をご依頼いただくことが大半です。

ですが、時にはドローンカーナビなど特殊な機器からのデータ復旧をご依頼いただくことがあります。

こうした特殊な機器には、どのような場所にデータが保存されており、どのようなデータが保存されているのでしょうか?

弊社に入庫されてくる珍しい機器について、これまで6,000件もの機器を扱ってきた経験を持ち、物流エンジニアのリーダーを務める屋田さんへ直撃インタビューを行いました。


前回の「容量偽装機器の使用リスクとは?見極め方・万が一の場合の対処法」の記事はこちら


1.データ復旧のご依頼を頂いたことのある珍しい機器について

デジタルデータリカバリーには、機器の解体を専門とする「物流エンジニア」がいます。弊社に運ばれてきた機器を一番最初に扱うのが物流エンジニアで、日々、あらゆる種類の機器を目にします。

個人が誤って写真を削除してしまった機器から、自然災害の被害を受けて泥まみれになった機器、データが消失すると企業や行政が多大な損失を被るような重要データが入った機器など、様々な背景があって復旧が必要となった機器の解体・組み立て・記憶媒体の取り出しを専門で行っています。

聞き手:屋田さんは、これまで物流エンジニアとしてご活躍される中で、デジタルデータリカバリーにデータ復旧のご相談を頂く様々な機器を見てきましたよね。
これまで弊社に入庫されてきた機器の中で、珍しい機器をいくつかご紹介いただけますか?


屋田さん(以下、屋田):そうですね、ドローンが入庫されてきたこともあるのですが、他には、固定電話医療系の機器カーナビコンポなどがありましたね。

聞き手:こうした珍しい機器は、どのくらいの頻度で入庫されてきますか?どのような機器で、どのようなデータが入っているのかも気になります。

屋田:だいたい半年~1年に1度くらいの頻度で入庫されてきていますね。

入っているデータに関しては、固定電話だと電話の録音データでした。

医療系の機器だと、手術中の内視鏡の録画データカルテデータでした。カルテデータの入った機器に関しては、高さ150cmもある大きな機器でした。患者さんのお会計時にカルテデータを結びつける機器と聞きましたが、なかなか市場に出回っていないような特殊な機器でした。

カーナビだと、ナビ上に登録したブックマーク情報取り込んだ音楽データでしたね。

コンポだと、音楽データで、メジャーデビューしていないマイナーなバンドの曲だとかで、再入手できない貴重なデータということでした。

聞き手:珍しい機器に入っているデータもまた、珍しいものなのですね。


2.珍しい機器の中に入っている記憶媒体

聞き手:市場に出回っていないような特殊な機器も、データ復旧作業ができる状態にするために、解体して内蔵されているHDDなどの記憶媒体を見つけ出す必要があると思うのですが、解体方法やどこに記憶媒体があるかといった情報はどのように入手するのですか?

屋田:解体方法や記憶媒体の場所についても出回っているものでなく、本当に手探り状態で解体していくことがほとんどです。メーカーに問い合わせても、修理や交換を前提としているので、なかなか教えてくれるものでもないんですよね。

聞き手:手探り状態で!?

屋田:そうです。初めて見るような機器もあるので、解体方法の正解がない状態で行うんです。ですが、お客様の機器なので絶対に壊すわけにはいきません。また、こうした特殊な機器の解体には、他の機器の知識も必要となってきます。このような時には、多くは私が担当します。

聞き手:屋田さんはこれまで累計6,000件の機器の解体をしてきたとのことで、特殊な機器を取り扱えるノウハウをお持ちなのですね。
ところで、これらのご紹介いただいた機器には、どのような記憶媒体が内蔵されているのですか?

屋田:良い質問ですね。
固定電話は、NANDフラッシュメモリが内蔵されていて、そこにデータが保存されています。

医療系の機器は、手術中の内視鏡の録画データはHDDに、カルテと連動するシステムの機器には2.5インチのSSDが内蔵されていました。

カーナビは、車体に埋め込み式か外付け式かによって異なりますね。埋め込み式だとHDDとSDカードのどちらかで、外付け式だと多くの場合フラッシュメモリが内蔵されていますね。

コンポは、HDDが内蔵されていました。

※NANDフラッシュメモリ:USBメモリやデジタルカメラに使用されるメモリーカードなどの記憶装置として使用される、記憶媒体の一種。

聞き手:どんなに特殊な機器も、中にはよく聞く記憶媒体が内蔵されていて、そこにデータが保存されているのですね。

3.物流エンジニアとしてサービス全体の効率化を目指して

聞き手:屋田さんはこれまで物流エンジニアとして活躍されてきましたが、その中で意識していることや注力していることはどのような事ですか?

屋田:まずは、お客様の大切な機器を預かっていますので、壊さないように大切に扱うこと。そして、物流の工程で機器の解体が遅くなると、お客様にスピード感を持ってサービス提供できなくなってしまうので、効率化を常に意識しています。

聞き手:なるほど、サービス全体の効率化を目指して、物流エンジニアとして動いていらっしゃるのですね。今後、この効率化の部分で何か取り組みたいことなどはありますか?

屋田:システムを導入して、お客様によりスピード感を持ってサービス提供できるようにしたいですね。
現在、機器の管理使用しているシステムは、一括で管理できない上に、人が管理する部分が多い状況です。
これを、例えばユニクロのレジに導入されているRFID(一括で商品を感知するシステム)のような、さらに高度なシステムを用いて全て機械で管理できるようにしていきたいですね。

聞き手:サービス全体の効率化に貢献したい…新たな取り組みに積極的で素晴らしいですね!本日はありがとうございました。


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