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社不、運転免許を取る

はじめに

どうも。卒検2回落ちです。
卒業検定に2回落ちた社不が、どのような経緯をたどって免許取得に至ったかを示す。どうかご心配なく。現在プロのペーパードライバーとして運転免許証を身分証明書としてしか使っていないので。

スペック紹介

・大学3年生
・両親・両祖父母運転免許あり
・友人は割と免許あり

なぜ免許を取ろうと思ったか

大学2年生夏休み初頭。
友人としゃぶ葉に行って、免許の話になったのである。
友人「教習所卒業したよ〜」
私「え!おめでとう!え〜私も行こうかな〜」
私「来年の時間割的に今年がラストチャンスか?行くわ」
社不、きっかけもノリも軽いのである。

入校前

きっかけもノリも軽い私であるが、教習所に入校できるほどのまとまった大金は無い。きっかけもノリも軽いせいで、収入はあれど散財もすごいからだ。そして授業の関係で収入源も細々としているのである。ここは仕方があるまい、両親に連絡を入れた。
好意的な反応が返ってきた。
大チャンス。


両親から矢継ぎ早に質問が飛ぶ。いつからいく?AT?MT?技能教習オーバー無料追加のやつは?つける?

しかし社不、車に興味がなかったのである。
しかも下調べもろくにしていなかったので、教習所のシステムも分からないのである。最悪である。

MTは難しいし、とりあえずATで就職などは大丈夫だと思う、との返答を得て、ATに決定。己のことは信頼できないので、技能教習はオーバーすることを前提に、安心パック(技能教習がオーバーしても無料のやつ)をつけた。今後、この安心パックに助けられることになる。

いざ入校

蛙の子は蛙。両親もフッ軽である。その日中に「この教習所のこのコースにする予定〜」と話をつけた分の代金が振り込まれた。早い。行くしかない。
先に教習所の資料請求を済ませ、届いた紙にちまちまと記入し、いざ現地へ。
夏休みも終わりかけの夜、受付のお姉さんにすいません、入校したいんですが……と受付時間ギリギリに申し出た。社不、最初から社不。
受付のお姉さんが可愛くてビビった。この社不は男女問わず、造形のいい人を見ると萎縮するのである。
肝心の手続きだが、お姉さんの顔しか入ってこない。話が分からない。どのパックがなんなのか分からない。一括予約と2時間予約は何が違うのか。安心パックにランクがあるのか。キャンセル待ちとはなんだ。お姉さんが美人ということしか分からなかったが、まあまあなスピードで話が進み、何も分かってはいないが入校出来た。両親から振り込んでもらった教習所代を一括支払い。入校式と初回のシュミレーターの予約も取れた。
大学2年生、これまでの人生における最も大きな支払いと契約を自分でした。レベルアップ。

いざ第1段階

無事に入校し、OD式安全性テストをした。

5-1の運転適性度とA-Eの安全運転度が組み合わさって結果が出てくると聞き、ワクワクであった。

数日後、結果が返ってくる。

「2E」

2E!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?
下の下やないか!!!!!!!!!!!!!!
社不、滲み出る社不を性格診断に見抜かれるのである。グラフちっさ!性格特性ほぼC!ガチか!?
周りの免許持ちはほぼ5-3のA-Cの範囲に収まっていた。その中で輝く2E。適性がないことだけは分かり、まだ学科くらいしか受けていなかったのに辞めたくなった。その日に調べると、2Eは事故違反多発傾向と出てきた。そんな気はしたよ。薄々気がついていたもん。向いてないかもなって。でも自分いい人な気もするしなと心の底でちょっと思っていた節もあった。
いざ紙で言われるとショックである。

気を取り直し実車教習に挑む。
あの夏、丁度私はエヴァにハマっていた。これが功を奏し、大型のものを自分で動かすの、カッケー!と自分を奮い立たせる事が出来た。
8月後半に入校し、10月中旬位までは順調に実車を進められ残り3コマ。学科は全て受講した状態にできた。

社不、本領発揮

だが私は社不である。

ここで3ヶ月のサボり期間に入る。

理由は単純。仮免前効果測定を受けたくなかったから。みきわめ3回前の実車で「効果測定受けないと実車最後のみきわめ受けられないから、早めに受けて合格してね〜」と教官に言われた。至極真っ当である。
ならば効果測定▶︎実車▶︎みきわめと、みきわめまで回数を残しておこうと目論んだ。
だが社不、生真面目な性格が災いし「なら勉強しなきゃ!」と思ったはいいが、生来の勉強嫌い、部活、授業、インフルエンザ、怠惰、期末試験、冬の寒さ等重なり、気がついたら3ヶ月経っていた。実車も進捗なし。
まだ第一段階も終わっていないのに年を越してしまったのである。除夜の鐘で何ともならない特大煩悩が年を越してしまった。

教習所リターンズ

しかし、こんな社不にもありがたいことに同じ教習所に通う友人がいる。私より入校は1ヶ月程度遅かったが、進捗はほぼ同じであった。
彼女と効果測定をこの日に一緒に受けよう!勉強しよう!となったのが非常に良かった。これが無ければ本当に卒業出来ていなかったかもしれない。
その後、2人で勉強し、2人とも無事に効果測定をパスできた。これが1月後半の話である。危ない。無事に教習所が日々のタスクの中に帰ってこれた。この時点で、教習期限は残り4ヶ月であった。

第1段階再開、第2段階へ

ヘンテコ生真面目社不なので、1度決めた順番は守らないとストレスが溜まるのである。それで実車が全く進まなかった。だが今、効果測定を乗り越えた。次迎えるは実車である。3ヶ月ぶりの。
なんとか予約を取り、明るいおっちゃん教官と3ヶ月ぶりの実車を迎えた。

教官「3ヶ月ぶり!何してたの?」
私「いや〜効果測定が嫌で……」
教官「珍しいね!3ヶ月サボる人とかは結構いるけど……男の子はみんなAPEXやってたらこれくらいたっちゃう人居るけどね」

APEXも何もしていないのに3ヶ月経ってしまった。怖い。
しかし1度「3ヶ月ぶりの教習所」を乗り越えるとあとは早い。大きな苦労なく残りの実車とみきわめ、仮免学科、運転試験を乗り越え、無事に仮免許を取得した。延長はしていたが。
無事に第2段階、路上に進める事になった。教習期限まで、あと3ヶ月。

社不、社不を実感する第2段階

この時既に2月。大切なことを忘れていた。
「1-3月までは繁忙期に入ります、予約等取りにくくなりますので、なるべく早めに……少なくとも12月中には第1段階を終わらせる勢いで行ってください」
受付のお姉さんが入校手続きの時に教えてくれていたことが頭から抜け落ちていたのだ。当たり前である。説明を理解出来ずちんぷんかんぷんだったのだから。
1-3月は、受験を終えた高校3年生や長い春休みの大学生が免許を取りに来る時期である。当たり前である。どちらかと言うと、いや、100%私の方に落ち度がある。3ヶ月サボらなければ確実に第1段階は終わっていたし、なんなら第2段階もそれなりの所まで進めていただろうし、調子が良ければ卒業もできていただろうから。

背に腹はかえられぬ。予約サイトをこまめにみて、加えてキャンセル待ちをしよう。学科は予約不要なので、めちゃくちゃ頑張って朝起きたり夜あけたりで予定合わせて受けに来よう。
奇跡的に空いていた2コマ連続の実車を確保し、無事に第2段階、路上教習をスタートしたが、
この女、緊張しいである。
のくせに、計画性がないのである。
初回・2回目の癖に、夜の路上教習であった。

何も見えないし、車は怖いし、歩行者は歩いているし……ハンドルを握る手に思わず力が入る。

教官「ハンドルそんなに握らなくていいよ!ふらついてるし!」
そう言われましても、怖いもんは怖いし、じゃあどこに力入れればいいんだと。ハンドルにしか力入らん。

無事生還し、ちゃんと教習原簿に「ふらつき注意」と書かれているのを見た。仰る通り。
このふらつきは結構ずっと言われ続けた。

そんなこんなで社不、ここら辺からようやく教習所が自分の生活の一部となってきた。部活終わりにちょっとキャンセル待ち、バイト終わりにちょっとキャンセル待ち、朝イチでキャンセル待ち(寝坊)、駆け込みで救命講習……など。いや本当によく頑張った。なんやかんやで無事、みきわめ前までは進めた。やはり大金が動かす力は大きい。ここまで進んだのに全て水の泡はさすがに親に申し訳なかった。し、なんか第1段階までいったんだしもったいねぇなと。


2Eの本領発揮

どれだけ頑張っても、染み付いた性格は不変である。あろうことか、ここからが1番苦戦した。
まず、2回効果測定に落ちた。
そんなことあるんですか?あるんですよ。微妙に足りず、しっかり2回落ちました。己の倫理観を久しぶりに疑う事態となった。安心パックじゃなければ軽く4000円とか取られていた。安心。こうしてギリギリの教習期限がさらにギリギリになっていった。
その後のみきわめも1回落ちた。
落ちることってあるんですか?あるんですよ。2Eならね。

未だに覚えているのが、
教官「じゃあこの道で路肩に駐車して発進してくださいね〜」
私「(急に言うなよ!!!)はい!!!!!」
〜駐車〜
教官「急すぎませんか?」
私「えっ」
そっちが急に言ってきたんだろと逆ギレしそうになった。薄らそのような内容を教官に聞いたら、いやそんな焦らなくていいですと。え〜っ、なんか損した。いや損したじゃないのよ、自尊心はもうボロボロよ!まあなんやかんや、落ちた。その後は受かったので、ギリギリ教習期限の延長に成功した。みきわめの時点で教習期限残り1ヶ月だったので、仮免許を取ってからサボっていなくてよかったと、今となっては思う。

そしてようやく漕ぎ着けた卒業検定。
2回落ちました。
もう一度言いますが、2回落ちました。

1度目はわんちゃん受かってるかな〜と期待して結果発表を待ちましたが、残念ながら50点減点で余裕の不合格。残念にも程がある。50点減点ってされることあるんですね。むしろ途中で止められず、走りきれたことが奇跡だと思う。
2度目は普通に開始5分で信号無視で止められ、終了。その後の記憶は全くない。
状況として、
・信号を左折で前の大きな道路に合流
・信号手前に横断歩道あり
だった。青信号の進み待ちでちみちみと進んでいたら、黄色信号の時点で横断歩道に進入、横断歩道の上で止まっちゃダメだよなという考えの元、黄色を確認して合流しようとしたらダメですねとブレーキを踏まれアウト。そうなのかもしれないけどじゃあこの横断歩道はどうしろって言うんだ。私が独占していていいのか?止まっておくのが正解なのね。へぇ。難しいですね、車社会。私には向いていないです。
卒業検定に落ちると補講があり、そのタイミングでは大丈夫だと思うけどねぇ……と言われていたので、教官もなんでこいつこんなに落ちているのかと思っているのでは無いか。私も知りたい。

社不、教習所卒業

すったもんだあって迎えた3度目の卒業検定。3度も卒業検定を迎える人は割とレアだろうが、世の中にはこんな人もいる。
三度目の正直、無事合格。
今までにない確かな手応えを感じた。そして受かった。あー良かった。卒業できた〜。それしか考えていなかったし、マジでもう二度と運転しないと心に誓った。向いていない。
卒業が決まると書類を貰い、その中に入校手続き時に提出した住民票が入っていた。
教官「卒業おめでとうございます。免許センターには6ヶ月以内発行の住民票を持っていってくださいね。」
あ、これ6ヶ月以内で卒業できるものなのか。こちとら入校から8ヶ月。皆は有効期限内の住民票、かたや私のは個人情報がめちゃくちゃ載ったただの紙切れである。シュレッダーなんてものは家にないので、なんなら処分してくれてよかったのに。ここで1番心にダメージを食らった。「ふつう」を実感すると、普通じゃない側は、しんどい。

ただここからは特に特記することも無く、免許センターでは1発合格を頂き、無事に免許を交付されたのである。めでたしめでたし。


周囲の反応集

「卒業検定って落ちるの?」←はい。
「色々そつなくこなしそうだけど、あなたにも苦手なことってあるんだね……」←はい。
「卒業検定って2回落ちるの?」←はい。
「向いていないことの1つくらいはあるよ」←向いていないことがでかかった。
「そもそも運転免許取るのってそんなに時間かかるの?」←いいえ。
「運転しない方がいいよ」←本当にな。
「え!免許取れたの!?!?落ちたと思ってた」←取れました。倫理観かき集めて問題解いたので。
「まだ死にたくないからドライブは遠慮しておくね」←事実すぎてちくちく言葉。
「2Eってあるんだ」←あります。
「免許返納した方がいい」←早い。
「卒業検定って落ちることありますか……?」「いや……ないよ……」「なんで落ちたの……?」←私も知りたいです。
「運転しようなんて変な気起こさないでね」←もう運転したくないので大丈夫です。
「免許取れると思ってなかった」←それはさすがに……
「2Eって、性格が終わってるの?技術が終わってるの?」←両方です。両方に適性がない。
「こんなこと言うの良くないかもしれないけど、あなたとそのほか人間のために絶対に運転しない方がいい」←はい。


第1段階で2回オーバー、
第2段階で1回オーバー、
効果測定で2回落ち、
みきわめで落ち、
卒検1回やって落ちて
補習1回やって
また卒検受けて落ちて、
また補習
そして卒検。卒業。これが私の教習所ライフでした。
教習所に入ってから向いていないことがわかった人、どうかめげずに、そしてどうかご安全に。
私はよほど己の身を投げ打ちたい時しか運転しないと決めています。もし人生嫌なことがあれば連絡してください。車運転します。

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