社会人(民間企業)から教師になる方の、不合格の落とし穴。

レトリカ教採学院(教採塾)、学院長の川上です。

先日の個人レッスンでは、

現在、民間企業で働かれていて、これから教員免許取得に向けて、スクーリングや教育実習をおこない、来年夏の教採を受験される方でした。

早い段階から対策を講じられる人は、素敵ですね!

そして、早い段階だからこそ、社会人が陥りやすい、【不合格の落とし穴】にはまることなく、合格に向けた着実な戦略を、立てていくことができるのです。

さて、

本日のブログでは、同じような立場・経歴の方のために、不合格の落とし穴にはまらないためのポイントを、特別に、いくつかご紹介しますね!


★1種免許状が必須。2種免許状では弱い。

多くの学生や受験者が、1種免許状を持っている状況で、2種免許状しか持っていないというのは、不利です。
他に圧倒的な魅力や資質能力がなければ、勝ち目はありません。
オリンピックや大会のメダルも、そうですよね。
やはり、銅よりも銀、銀よりも金というのと、同じです。
(単位さえ取得すれば、誰でも自動的に取得できる教員免許状が、オリンピックのメダルほどの価値があるとは、到底思えませんが・・・(笑))

また、2種免許状の方は、1種免許状にすることが、法律でも努力義務になっています。その点においても、やはり、最初から1種免許状を持っている人の方が、安心してもらえます。
「まだ、1種取らないの?」と管理職が心配する必要も、急かす必要もないですからね。


★面接までに、通信教育の単位は、修了しておくことが原則。

大学生は、卒業と同時に免許をもらうため、教員採用試験の受験時には、【免許取得見込み】で願書を出します。それはOKです。

ただ、社会人の【免許取得見込み】は、疑われます。
内定を出したのに、結局、仕事や家庭で忙しくて、卒業できず、終いには、内定取り消しという事態にならないかを疑います。

内定取り消しの事態になることを、教育委員会は何よりも嫌います。

というのも、
その内定取り消しによって空いた枠を埋めるために、一度は不合格にした他の人を、繰り上げ合格をさせないといけないということになると、他の部署まで巻き込む、大変な手続きにもなります。
その繰り上げ合格させようとする人も、実は他の都道府県で合格をもらっているがために断られてしまう、という状況になれば、さらに、次の不合格者を繰り上げ合格にするための手続きを踏んで・・・というように、本当に、面倒な手続きが、教育委員会には待っているわけです。

だからこそ、企業で働いている社会人の方が、面接時において、単位を修了していないのは、かなりの敬遠事項なのですよね。

面接時に「すでに単位は取得済みです。あとは、卒業とともに、免許状をもらうだけです。」という状態なら、社会人の教師志望者が【免許取得見込み】でも、安心してもらえます。

あるいは、「あと2講座(4単位)で、修了します。」というように、さすがに半年あれば、取れるであろう単位数であれば、まだ、許容してもらえるということもありますが、それでも、結構リスクは伴います。

仮にも、10単位以上残っている状態での受験だと、その時点で、不合格の可能性が非常に高いです。


★本当に受かりたいのであれば、臨採や講師をすべし。

家族を養うとか、会社の仕事のスケジュール都合とか、いろいろご事情はあるとは思います。
ただ、企業で働き続けている状態で受験をすると、面接官は、「どうせ、不合格になっても、企業に残るんだから、痛くもかゆくもないでしょう?本気ではないんでしょう?」と感じたり、「本当に教師になりたいなら、やっぱり現場で経験を積むべきでしょう。普通は、臨採をするでしょう。」と不満げな想いを抱いたりします。

あるいは。

一番怖いのは、次のような疑問を抱かれることです。
「そんなに大手企業でさ、給与だって教師よりも高いのに、そこを辞めてまで教師になるって、どういうこと?もしかすると、不祥事を起こした?何かやらかした?あるいは、上司に嫌われた?協調性がなくて嫌われてるとか?」
という疑問です。

この疑問を感じると、面接官は、直接的ではない遠回しな質問(しかも、受験者としては、この疑問を感じられているとは思わないような意外な質問)で、徹底的に、ヤバい人かどうかを、チェックしてきます。

この疑問を抱かれるような人は、初対面同士の面接において、変な人だと感じられた場合が多いですね。
変な人というのは、話し方やパフォーマンスなど、初対面の印象で、「こいつ、挙動不審だな。」と感じられる人のことです。

この疑問を感じられた場合は、残念ながら、ほぼ不合格になると言っていいでしょう。挽回も不可能です。


さて。
話はもどりますが、現場経験がない人は、疎まれます。
現場経験が無いのに、面接で「キャリア教育をしたい!」とか「子供達の笑顔溢れる学級を作りたい!」とか語っても、面接官が感じるのは、「現場にも立ったことがないくせに、なにを生意気な。学校現場なめてんのか!」という想いだけです。

本気で受かりたいのであれば、やはり臨採や講師で、教師として働くべきですね。
「もう、後戻りできないように、会社も辞めましたよ!」という覚悟を見せるほうが、合格可能性は、圧倒的に高いです。

もちろん、企業で働き続けながら、合格する人もいます。
ただそれは、かなりレアなケースです。
そのレアなケースで合格する人は、「ヘッドハンティングしてでも、この人は、うちの自治体の教師にほしい!」と、思ってもらえる資質能力や、圧倒的なパフォーマンス・ルックス、高学歴かつ人間性が素晴らしい人、などに限ります。

これまで、レトリカの受講生で、企業で働きながら合格した人は、アメリカの超大手企業、芸能人、アメリカの有名な音楽大学出身、オリンピックに出場、誰もが知る作曲家のお子さんなどですね。
このレベルの経歴の持ち主であれば、働きながらでも合格は可能です。


★裏切り行為かどうか。

「教師になることを、上司には伝えていますか?」
「家族は、教師になることを応援してくれていますか?」
などを、面接で聞かれることがあります。

これはいわゆる、裏切り行為かどうかを、チェックしています。

上司には伝えていない。
家族は、そこまで賛同していない。

このような状況の中で、受験しているということが分かれば、その時点で不合格になります。

気を付けてくださいね!


以上、民間企業から教師へ転職を希望する、社会人の受験者が陥りやすい、【不合格の落とし穴】でした!

これらのポイントに注意しながら、戦略を立案したり、スケジュールを立てたりしてくださいね!

ではまた!

レトリカ教採学院(教採塾)
学院長
川上貴裕


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