ブロックチェーンゲームはアセットゲーム
こんばんは
だいぶ前ですが「Dappsでひとくくりにするのも限界があるし、ブロックチェーンゲームの新しい呼び方について考えよう」という話題が出ていた時がありました。
それ以来、ブロックチェーンゲームをどういう言葉でくくるのが「いかにもそれらしい」のかを自分でも考えていました。
アセットゲーム
考えた末にたどり着いた答えが「アセットゲーム」でした。
すなわち、資産から体験を得るゲーム。
少なくとも、マイクリやクリスペなどFor the Asset Valueを掲げるタイプのブロックチェーンゲームはアセットゲームと呼んで差し支えないでしょう。
資産(アセット)をやりくりする過程を楽しんでいるユーザーが、ユーザー人口の中で多くを占めるからです。
例えばクリスペはアセットゲームでありデジタルカードゲームでもあります。
通常のデジタルカードゲームでは、カードを使った戦術についてなどが話題の中心になり、カード資産の入手に関してはリセマラ時のパック開封画面やどうしても欲しいカードを生成した時のつぶやきなどが流れてきて、ちょっといいねやリツイートされる程度がせいぜいです。
一方でクリスペのユーザーは(カードを使った戦術の話ももちろんしていますが)どのカードを買い、どのカードを売り、収支がどうなったか?というような話題が増え、アセットの価値の変動について注意深く見守り、議論をしているように思えます。運営もアセット価格への影響は絶えず考えながらゲーム作りをしていることでしょう。
投票権もアセットバリューが影響
クリスぺでは、ユーザー投票でブロンズカードの調整を行う方針にシフトしましたが、1人の持てる投票権は所有するアセットバリューの総量に依存します。
運営の完全な独断で調整するよりは、ユーザーにゲームの行く末を委ねた形にはなりましたが、投票権0票のユーザーがいる一方で投票権が千票を超えるユーザーもいるため、基本的にはユーザーの資産格差がより大きくなるように意思決定がされる構造の投票制度となっています。
民主主義の選挙というよりは資産主義の選挙といった状態です。
これはこれでカジュアルな権力体験を提供するという意味では面白いですけどね。
アセットゲームの疑似体験がナイトストーリー?
戦闘がほぼ自動で行われるナイトストーリーにドはまりするクリスペユーザーがそれなりにいたのも、素材や装備の合成、素材を使った村の開発という「自分の持つ資産をやりくりすること」を疑似体験する部分がナイトストーリーというゲームの根幹だったからでしょう。
ナイトストーリーがそれなりに受けたということは、アセットゲームのユーザーには「資産のやりくりをメインに楽しみたいから、バトル部分を必ずしも自分で操作してプレイしなくてもいい」という層が割と多いのでしょう。
ひょっとするとクリスペのバトル部分も半分くらい自動で進行できる選択肢があってもいいのかもしれません。
付録:各ゲームの略称
クリスペ:Cryptospells
マイクリ:MyCryptoHeroes