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発売記念! 『2024 学校カレンダー』のデザインを手がけた白本由佳さんにお話を伺いました


新発売!4月はじまりの「2024学校カレンダー」


「こどもカレンダー」、「学校カレンダー」を手がけているデザイナーの白本由佳は、もともとD-BROS の母体である株式会社ドラフトで活躍していたグラフィックデザイナーです。現在は、独立されていて、株式会社SHIRO(yuka-shiramoto.com/)の代表です。グラフィックデザインの最前線にいる白本さんに久しぶりにお話を訊かせてもらいました。

――現在はどんな仕事をメインでされているのでしょうか。

「もともとは、いわゆる広告なども手がけていたのですが、どこかに掲出されて、お客さんが視覚だけで感じるデザインより、実際にお客さんが手にとって感じられる触覚的な要素も含まれているデザインに興味があって、最近は本をつくったり、小物をデザインしたりしています。商品パッケージやロゴの仕事も多いです。自然とそういう仕事が増えていたことは嬉しいですし、自分には向いていると思っています」


『配色BOOK』
出版:SBクリエイティブ (2023/9/1発売)
『COCOROOT(ココルート)』(新日本製薬)
『RETOIRO』(エキサイト株式会社)


「これまでも子ども関係の仕事をしたいなと思いつつ、そんなにアピールしてこなかったというか、子どもがいることを話す機会も仕事ではあまりないじゃないですか。でも、子育てをしてきた中で、こういうのがあったらいいなっていうものの中に『こどもカレンダー』のアイデアがあって、そういうのがやっと活かせた仕事でした。実際に発売してみて、意外と同じことで悩んでるお母さんたちがいて、反響がうれしかったし、自分の子がギリギリ子どものうちにできてよかったです 笑」

仕事をしながらの子育ての大変さは、現代ではほとんど多くのお母さんたちが経験していることです。もちろん、白本さんもその一人。

「子どもが小学校に上がると、学童のお迎えが保育園より早くなるので私はそれが大変でしたね。完全に間に合わない時は、鍵を渡しておいて一人で帰ってもらうのですが、ちゃんと帰れたかなと心配して。保育園から小学校は、生活リズムの変化が大きいので最初は子どもも大変だったと思います。
当たり前ですけど、子育てしつつ、仕事するのってものすごく大変じゃないですか。でも、だからこその経験が『こどもカレンダー』と『学校カレンダー』で活かせてよかったです。
グラフィックデザインをしてきた経験と、子育てをしてきた経験との両方の掛け合わせで。例えば、『学校カレンダー』のシールで「給食なし」っていうのがあるんですけど、親にとってはすごく大事なんですよ 笑。忘れたらまずい! という重要な事柄で、子育ての経験を反映しています」

――そうですよね。それによって、その日の親の行動は確実に変わりますね。

付属されている『学校カレンダー』のシール。
「給食なし」、「創立記念日」など学校に合わせた内容がたくさん詰まっています。


――これまでの仕事の中で白本さんの心に残っているものはなんですか?

「でも、それを言うと本当に『こどもカレンダー』かもしれないです。よくインタビューで、『代表作はなんですか?』って訊かれるんですけど、デザインの賞を獲ったものもあるけどそれが自分にとっての代表作って言われると、わからないというか……。いつもの仕事はクライアントさんが思っていることを汲み取って表現しないといけないけど、D-BROSのカレンダーは、自分がやりたいと思っていることを実現できたし、それが、自己満足では終わらずにお客さんに喜んでもらえて、役立ってるという実感があるので」

――D-BROSとしてもお客さんの反応がとてもうれしかったです。『こどもカレンダー』、『学校カレンダー』のようなシンプルなプロダクトをデザインする時、どんな風に進めていくのでしょうか。

「『こどもカレンダー』はわりと目的がはっきりしていたので、機能から作っていったデザインです。ちゃんと読み方がわかる、しっかり書込み枠がある、土曜日と日曜日の区別がある。そうすると必然的に変形サイズではなくて、使いやすい既存のA3サイズで、フォントもデザインされている文字より、そんなに癖のない親しみやすい文字でって考えていくと、わりと骨組みは組み上がるんですよね。あとは細かいところを詰めていく。あとはこの子は、なんて言うんだろ」

「こどもカレンダー」で誕生したアイキャッチとなるキャラクター。


――この子かわいいですよね。どうやって生まれたんですか。

「私はもともと複雑なラインでデザインしないタイプなので、シンプル構造で、あえて丸と四角だけで作る方がいいかなって思い生まれました。親しみやすいさもありつつ、アイキャッチにもなりつつっていう落とし所で」

――「学校カレンダー」のデザインはどうでしたか?

「『学校カレンダー』はD-BROSから提案してもらって、『こどもカレンダー』をベースに、削ぎ落とすところは削ぎ落とし、足すところは足すという作業でしたね。学校カレンダーも苦しい作業ではなかったです。『こどもカレンダー』から移行してもらうことを考えると180度変えてしまうのは良くないと思って、この子は残しました。親的にも子ども目線だけでかわいいっていうキャラクターではなくて、親子で使えるように大人が見ても許容範囲っていう感じの子にしました 笑。
私、こどもハンカチ作ったじゃないですか。あれをお友達の子どもにあげたんですけど、親が気に入って使ってくれてて。そういう親も子も使えるちょうど良さっていいですよね。特にカレンダーはリビングに貼る想定なので」

『こどもハンカチ』
D-BROS

ーーちなみに、白本さんの小学生時代はどんな子でしたか?

「どうだったかな〜。わりと優等生を演じてたかも 笑。小4からクラブありましたよね? 一時期、意地になって水泳と陸上とサッカーを掛け持ちしたりしてましたね。体育と図工が大好きで」

――やっぱり図工も好きだったんですね。

「そう。図工ってだいたい時間割が2時間続いてるじゃないですか。あれがすごくうれしくて。勉強もふつうにやってたんですが、作ったりするのがやっぱり好きでしたね。彫刻刀で掘るのとかもずっとやっていたい、絵もずっと描いてたいという感じでしたね」

――最後に、『学校カレンダー』について一言お願いできますか。

「私は自分の予定をどんどんカレンダーに書くので、そうやって家族の連絡網的に使うのもオススメですし、親子のコミュニケーションツールとしても使えますよね。
小学生がメインターゲットだけど、日本に来たばかりの外国の人にも役立つかもしれません。どんな人も使えるのでぜひ使ってみて、みなさんのご意見聞かせてください」

――ありがとうございました!



学校生活に合わせた4月はじまりの『学校カレンダー』は、D-BROSのオンラインストア、D-BROS公式楽天市場、Amazonでご購入できます。
(2024/3/21〜4/3までD-BROSオンラインストア、D-BROS公式楽天市場は倉庫移転のためクローズしております。その期間でお求めの際はAmazonをご利用ください)


また、実物をご覧になりたい方は、一部の下記店舗にて販売をしております。店舗に行かれる際は在庫があるかご確認の上、足をお運びいただけると幸いです。

銀座 伊東屋本店 K.Iyoya 1F
Good Design Store TOKYO by NOHARA
SEMPRE 池尻大橋本店
二子玉川 蔦屋家電
浦和 蔦屋書店
京都岡崎蔦屋書店
京都市京セラ美術館ミュージアムショップ
奈良蔦屋書店
高知蔦屋書店
蔦屋書店 武雄市図書館
九大伊都 蔦屋書店(福岡県)



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