DQNの詩【売れてない芸人(金の卵)シリーズ】レッドガオ 赤壁 著
はじめに
はじめに、この『DQNの詩』という思い切ったタイトルの本を手に取って頂き、本当にありがとうございます。
はじめまして、レッドガオ赤壁です。
グレープカンパニーという事務所に所属している、お笑い芸人です。高校の同級生のREOTOという男とコンビを組んでいます。
売れてない若手芸人です。
なんと、この度、本を書かせて頂く事になりました。
その名も『売れてない芸人(金の卵)シリーズ』パチパチパチパチ〜!
本の内容は、売れてない芸人の人生を、ありのまま書いて欲しいとの事。
『売れてない芸人』にカテゴライズされるのは重々承知。そんな事より僕にこんな仕事が来るなんて!
ラッキーや! もしかしたら何かの間違いで僕の所に依頼が来たのかもしれない! 今の内に既成事実を作ってしまおう!と思い、急いでDMで依頼主さんに返信しました。
でも、数分後に冷静になり思いました。
「あれ? 俺って文書けるっけ?」
そうなんです。バカもバカなんで文才がゼロに等しいんです。僕を知っている友達も「え、赤壁って文書けるの?」や「低学歴なのに大丈夫?」とか色々心配すると思います。
親の事も書きたいからLINEでオカンに両親の生年月日や人となりを聞いたら「なんでそんな聞いてくるん、それって詐欺じゃない?」と返信が来たくらい、親も僕の文才を全く信用していない。
本当に代官山ブックスさんの思い切った行動には感謝しかないです。
この本を出すキッカケになったのは事務所の先輩のダーヨシさん。ダーヨシさんも代官山ブックスさんから電子書籍を出版していて、作中に僕の名前を出してくださったみたいです。
それがキッカケで出版社のほうが僕に興味を持ってくださったそうで、声を掛けて頂きました。
ダーヨシさんは事務所に入った当初から公私共に仲良くさせて頂いています。
普段からお世話になっているし、この本のキッカケも与えてもらって感謝しかありません。2人共、この本が爆売れしてビッグマネー掴んだら、絶対に吉原に行こうと熱い握手を交わしました。
少し話が逸れました。僕の文才のない話に戻します。
僕は地元で1、2を争うバカ工業高校出身で、本をほとんど読んだ事がない。読んだと言えば、高校時代に流行った魔法のiらんどで現役JKが書いている携帯小説ぐらい。あの頃はひたすら携帯小説を読み漁り、『恋空』や『赤い糸』で泣きに泣いたもんだ。
一応、村上春樹の小説は持っているが全く読んでいない。モテるためにバイト先の休憩室で自分の鞄の中から小説をちょっとはみ出さして、女子に『俺、こう見えて本読んでるよアピール』用に使っていた。
はみ出さすのにもコツがいる。本を満開で出しているとやらしいので、良い感じに本の角っちょを出すのがマスト。1 Q 8 4の1を全部とQの半分ぐらいをはみ出さすのが味噌だ。美しい。美しさとさりげなさを兼ね備えている。毎日毎日、同じ角度で、同じ出し方ではみ出させていた。
「へー! 赤壁さんって村上春樹読んでるんですねー! いがーい! そのギャップ良いですね!」
と言われた事は一度もないまま、そこのバイトを辞めた。所詮こんなもん。悔しかった。絶対売れて見返してやろうと思った。
あと、はみ出さすって何や? こんな感じで変な日本語が出てくると思うのですが、そこは本当すみませんが、ご愛嬌でお願いします。
そして、バカはバカらしくバカな事を書こうと思いました!
もちろん、お笑いの話もしますが、それよりも僕は10代の頃、悪さもできない中途半端な格好だけの不良、いわゆるDQNやったので、その頃の話を中心にできたらなと思います!
文才はなく、本の知識もありませんが、熱意だけはめちゃくちゃあります!
レッドガオ赤壁の自叙伝という大それた名前を付けるのはおこがましいので、DQNの思い出日記を覗いていると思って読んでください。
それではお楽しみください〜!
レッドガオ 赤壁
自己紹介
『はじめに』で散々ハードル下げて、最後にDQNの思い出日記をお楽しみください〜!って言われても、俺の事知らない人がほとんどやと思うので、まず自己紹介。
兵庫県神戸市出身。
皆さんの思っている神戸のオシャレなイメージとは違い、下町でガラの悪い地域。東京の知り合いの友達に神戸の高級住宅街出身の人がいて、その人が通っていた学校では『神戸危険マップ』といわれるものを先生が生徒に配っていたらしい。
バッテン(×)している地域は危険やから行くな、と警笛を鳴らすためのマップ。
そして、俺の住んでいる地域はバッテンされていたらしい。ホンマかわからんけど、俺はそんな場所で生まれ育った。
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