Webフリーマガジン インタビュー 『流しの仕事術』を読んで、本当に“流し”をはじめました! 2人目 ポール・ふじむらさん【前編】
※『流しの仕事術』とは?
恵比寿横丁を中心に活動する現役ギター流し・パリなかやまさんによる「流しのノウハウ」をまとめた初の書籍。2014年10月、代官山ブックス刊。このインタビューは『流しの仕事術』を読んで、実際に“流し”をはじめたという方に現場デビューまでの過程を聞き、まとめたものである。
ポール・ふじむらさん
岩手県在住の「うたばん(歌の伴奏)流し」
https://www.facebook.com/utaban.paul.fujimura/
――ポール・ふじむらさんの「音楽との出会い」を教えてください。
高校生の頃、女の子にモテるためにアコースティックギターをはじめたことですね。
僕はビートルズのポール・マッカートニーが好きだったので、同じ型のベースギターを購入して、初めて組んだバンドで文化祭に出場したことが今では良い思い出です。
その後は、大学生、社会人と、さまざまなバンドを組み、ベースを弾き、趣味で音楽活動を継続してきました。ジャンルはフォーク、ロック、フュージョン、歌謡曲、J-POPなど、多岐にわたります。楽器もギター、ベース、ピアノ、ドラム、リコーダー、ハーモニカ、アコーディオンと、完璧ではありませんが、複数演奏することができます。
現在は、7人編成のおやじバンドでベースを弾く傍ら、5年ほど前からはじめた「カフェでの歌会」「特別養護老人ホームでの歌会」で、文部省唱歌や流行歌の伴奏活動を行っています。
“流し”の活動をはじめたのは2015年10月ですね。
――“流し”をはじめようと思ったきっかけは?
10年ほど前、地元の仲間と花見をしたときにギターを持って行きました。お酒を飲んで、気持ちよくなった友達が歌いだしたので、僕がギターで伴奏をしたところ、予想以上に盛り上がって楽しかったんです。
そのとき、隣にいたグループから何となく羨ましそうな視線を感じたので、出向いていって伴奏をしたら、さらに大人数で盛り上がって…。そこで、「歌は初対面でも世代を越え、人を楽しく繋げる素晴らしいもの」と実感しました。
その気持ちがずっと僕の中にあり、最近やっている歌会での唱歌や流行歌の伴奏活動の経験から、自分自身が「幅広いジャンルの歌をたくさん知っていること」「伴奏をしているときが楽しいこと」に気づきました。
それから“流し”という活動方法が頭の中にぼんやりとありました。そんなときにパリなかやまさんの本『流しの仕事術』に出会い、背中を押していただきました。
――“流し”の活動を模索する中で『流しの仕事術』を手にした経緯を教えてください。また、読んでみて、どんなことを感じましたか?
『流しの仕事術』を購入したのは2015年2月10日のことです。
偶然、何かのWebサイトかFacebookで本の存在を知り、“流し”に興味があった僕はタイトルを見てすぐに購入しました。「You Tube連動」という本は初めて見たのでビックリしましたが、動画があったおかげで“流し”の活動をリアルに知ることができました。
また、『流しの仕事術』を読んで、“流し”は“昔の人”ではなく、今も実際にやっている方がいるという事実に感動しました。本の内容が具体的だったので、それを参考にすれば、自分もできそうだと感じたことを覚えています。
<前編/END>
※【後編】は“流し”デビューレポートです。お楽しみに!
取材・文:廣田喜昭
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