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最近紙の本が読めない

最近紙の本が読めない。紙の本を開くのが億劫になってしまった。

Kindleほか電子書籍がこの世の中に大量に存在する中で、紙の本を読み続ける、もしくは読み続けなければならない理由はいくつかある。

第一に、Kindleだと古い本が読めない。
まず古い本は物理的にしか存在していない。大抵Amazon他のショップで中古で買うか、図書館で借りるかになる。たまにかなり有名な新書・文庫だとKindle版が発売されていたりするが、そんなものはごく稀な話である。

第二に、そもそもKindle版が発売されない。
現代の本であってもKindle版が発売されないものはいまだに多い。おそらく電子書籍化するにもそれなりの手間が存在すると言うことだろうし、ものによっては画像が多いテキスト形式だと、そもまま画像のような電子書籍にするのを避けてしまうものもあるようである。

第三に、電子書籍は必ず有料である。
紙の本であれば図書館で借りると言う選択肢や、絶版になって中古しかないようなものでも人気がなければただ同然の金額で買うことができる。しかしながら電子書籍はセールしていれば良いが、基本的には完全に定価で買わなければならず、経済的な負担は一切軽くならない。

このような問題点が存在するにも関わらず、私は最近電子書籍の本ばかり読むようになってしまった。理由は簡単で、スマホをダラダラ見ている時に思い立てるからである。

現代の世の中はスマホに支配されているといっても過言ではない。毎日朝起きると目覚ましも兼ねてスマホを覗き、食事をしながら動画を見て、通勤しながらスマホをいじる。電子書籍はスマホアプリに入れさえしておけば、その隙間に入り込んでくれるのである。

パソコンやタブレット端末を毎日持ち歩くことがある程度当たり前の世の中となっていると、物理的な本をこれに加えて持ち歩くというのはなかなか難しいものがある。また、スマホをポケットに入れてすぐ取り出せる状態になってしまっていると、リュックからわざわざ本を取り出すという作業が尺挟まる余地がない。

この点、電子書籍は、Youtubeに飽きたら本を読もうかな、とか、ゲームに飽きたから本を読もうかな、とか電波が弱いからダウンロードしてある本を読もうかな、みたいなことが簡単にできてしまうのである。大層便利になったものだ。

そういうわけで、最近スマホの電子書籍をながら読みして、紙の本が読めなくなってしまったのである。


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