小説「ある朝の目覚め」第七章
洞窟の中の寝床で女の小人たちは休んでいる。おそらく魔女から様々な労働を要求され疲れ切っているのだろう。どの小人たちも良く眠っているようだ。洞窟の入口から光が差し込んでいる。わたしは入口から外を眺めて空を見る。地平線に近い位置に明るい満月が見えた。その光が洞窟の中に向かっている。ふと気づくと、光は柔らかで温かい光に変化したようだ。光に手を差し伸べるとひときわ強く光が輝き、何かとても心温まる優しい力の元がわたしの胸に染み込んでいった。痛みは感じない。身体全体を何か温かい膜で包みこ