正解を探すよりも。BTSも私も。
BTSを知っていくようになるほど、メンバーが発信したものなのか、そうでないものなのかを、ちゃんと切り分けていかないといけないと思うようになりました。あまりにも注目されている上に、コンテンツがたくさんあるからメンバーの性格もかなりわかるし「きっとこういうはず」というイメージで固めてしまうと、大事な何かとずれていくのでは?と思っています。
私のことで振り返ってみれば、1年前とは別人です。見た目はそんなに変わっていないけれど、中身がごろっと変わってしまいました。私は病気をして仕事をやめました。一人で体と心に向き合う時間がものすごく長かったことで一気に変わりましたが、BTSはその比じゃないと思うんです。自分の活動を知っている人が世界にたくさんいる、注目されている、という経験はなかなかできるものではないから、一般的な暮らしをしている人の1年とは並べてみてみるまでもないですよね。
人は本当に変化します。思いもよらない何かが自分の中から出てくることもあるだろうし、環境が変わって自分の求めていたものに急に気づくこともあります。
だから私は、BTSがまっすぐに表現してくれたもの、楽曲やパフォーマンスや映像を通して「伝えようとしてくれている何か」を受け取ろう、と思います。あわせてメンバーの活動していくことに対しての覚悟にも感謝です。なかなかできる覚悟じゃないと思います。世界で成功するなんて、ものすごく怖いことだと思います。私にはわからないけれど、失敗するのとは違う怖さがきっとあるはずだと思うのです。
私のことで言えば正解を探し続けるよりも、こうしよう、ああしてみよう、行ってみよう、思い切って休んでみよう、やめてみよう、もうあきらめよう、からっぽにしよう、捨ててみよう、買ってみよう、試してみよう... すべてが無駄かもしれないけど。そういうのが生きていくってこと、なんだと思います。今の私にはこんな簡単なことさえ怖いです。でもどんな人もそれは同じですよね。「怖い」が「楽しみ」に変わったらいいのになぁ。
1つの正解なんてわからない。言い換えれば、変わっていく過程が正解、なのかもしれません。