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私が好きなもの。

 私が好きなもの。丁寧にベッドメイクした自室で、少し早い時間に毛布にくるまる瞬間。まだ、寝てしまうには早い時間でも、ちょっとだけ贅沢な過ごし方。

 私が好きなもの。予定のない休日、よく晴れた昼下がりに、あえて外には出ず、最高の環境でお昼寝をする時間。贅沢な時間の過ごし方なのは言うまでもなく。窓から入り込むクリーンな風と、あたたかな日差しを全身で受けながら、ゆっくりと夢の世界へ潜りこんでいく。

 私が好きなもの。彼と最高潮を迎えた後に、彼の腕に包まれて眠りに落ちる瞬間。あたたかな体温の中で、愛情と安心に全身を任せるのは、とても幸福感に満ち溢れている。愛し合う最高潮そのものよりも、ずっと私にとっては甘くとろけそうな瞬間。

 ……「寝すぎ」と蔑む友人の冷ややか目は、まだ気づかないフリをする。

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