曖昧な明日へ
朝起きると時計が止まっていた
そのくらい自然にあの瞬間を凍結できたらよかったのに
手を滑らせてグラスが割れた
そのくらいあっけなく気持ちも壊れればよかったのに
時計の電池を入れ替え、グラスを片付ける
10分もかけずに終えた処理
忘れたつもりの思い出と、整理を付けたつもりの気持ち
10か月経った今も処理できずに持て余す
一人の部屋で 片付けられない思い出たちに埋もれ
なんとなく窓の外を見つめるけれど
片付けたくないだけで まだ埋もれていたいだけなことを
いつまで知らないふりしているんだろう
明日なにかが止まっても
明日なにかが壊れても
曖昧な感情は片付けられないままで