流されて生きる
美しくて好きな話。
マツコさんのこのお話を思い出すたび、私の中に新しい風に流れ込んでくる感覚になれる。
絶対、自分の意思で決めることが良いに決まっていると思っていたし、流される人に「は?なんで?」とイラつくまであった。
私の周りには他力本願な人が妙に多くいて、自分の意思で決める私にはリスクと責任が伴うんですけど、着いてくるだけで楽ちんでいいですね、と流される人たちにイライラしてきた。
マツコさんのお話を聞いた時に思い浮かんだのは、海と島だった。
天気予報よし、食料よし、体調よし、準備に3か月かかったね!更に今から海路の10倍時間かかるけど陸路で行こう!リスク回避第一!のスタイルで私は生きてきた。
でも、流されるというのは、何の準備もない中で大海原の波に乗って、嵐に見舞われた時には耐え忍んだり泳いだりして、突如現れる困難とその都度向き合うことでもあると思った。
私だって流されたって良かったのに、私には予期せぬ障害と向き合う度胸がなかったから陸路を選んだだけ。
自分の意思で進んできたことに恥じも後悔もないし、誇りもある。
でも、流される人たちって、人生には困難や障害が付き物で、何かがやって来たらその時どうにかするしかないってメンタルなのかもと思うと、途端に尊敬の念が湧いた。
過去にイラついてた相手が実はすごい人だったかも知れないと知ってときめいた。
話の本筋も素敵だったけそ、人を嫌って疲れることを手放してもいいかも、私がまだ知らないだけかも、というのもマツコさんのお話で気付かせてもらったよ、という話。
流されることは到底真似できない気がするから、大海原は無理でも、ウォータースライダーくらいならたまに挑戦してみようかなと思う。