糖尿病とそうじゃないこと
ひさしぶりに投稿できました。
勤務しているクリニックが8月に移転したので、そのシステム変更で大忙しでした。でも新しいことをしていくっていうのは楽しいので、帰りがどんなに遅くなってもこういうのって苦じゃないんですよね。
10月前半は日本糖尿病学会のWebので学術学会でした。最近は研究会もないし、何かあたらしい発見や感動が無いか??と夢中でWeb講演を見まくってました。
来年はインスリン発見から100年が経ちます。これでどれだけ多くの糖尿病の患者さんたちが救われたのだろうか、と思います。
インスリンは命を救ったのは間違いないです。本当に良かったと思います。でも別の次元で考えると、この呪縛もここから始まった・・・という一面もあります。
糖尿病の患者さん達の苦しみは、治療、差別、自己否定など、そうでない人が抱えなくていいことが沢山あります。もちろん抱えていない方々もいっぱいおられます。
100年前に生きる希望を人類は得たのなら、100年後の人類をどうしたら幸せにしてあげられるのか?も一緒に考えたいと思うこの頃です。
いろんなインスリンや薬が開発されてきました。次から次へ・・・
でも、糖尿病でない人が日々まったく考える必要のない普通の事をしただけで、たまには仲のいい友人と遅くまで飲んで食べて、家族と一緒にケーキで誕生日をお祝いして、、忙しいから昼食はバームクーヘンだけで済ませたり、、そんな日々で描き出される血糖値やHbA1cで反映され、どんなに気を使っていても、糖尿病じゃない人より気を使って生活していても、値が高いと判断されれば歯医者で抜歯すらしてもらえない。肩が上がらないのに痛み止めの注射も打ってもらえない・・・そんな話を聞きます。
患者さんの生活が悪いとばかり言わないで、治療が悪いと言わないで、誰も何も悪くないはず。
どうしたらただ幸せだと思ってもらえる治療ができるんだろう・・・
糖尿病だと診断された途端、なぜ特別な何かにしたり、されたり。。。
あれから100年も経つのに、、、今はあの頃とは違う方向に進んでいるみたいです。
とちょっと学会を終えてつらつら感じたことを書いてしまいました。