感情を認知するとは?
人は意思決定をする時、思考(頭)と感情(心)で判断します。感情が、ポジティブな時は、積極的に。ネガティブな時は消極的になりがちですが、本来感情に優劣は無いはずです。自分の感情に向き合うことでメタ認知を高められます。メタ認知を高めると、客観的な視点が向上しアウトプットが変わります。
クライアントの感情にフォーカスする
私もコーチングをはじめたときに、メンターコーチから感情に関する助言をもらい、コーチングの質が変わりました。それから感情について学び、日々のコーチングでも意識しています。コーチングにおいて、クライアントの感情をフォーカスすることは、新しい気づきを得る上で、重要なアプローチです。
クライアントに対しても良く感情について質問します。例えば、その時「何をしていたか」を答えられる方は多いですが、その時「何を感じていたか」については、答えられる方は多くはありません。
また「嬉しい」「楽しい」「忙しい」「落ち着いている」など表現も限定的です。なかなか感情を振り返ることが少ないことが、背景にあると感じています。
意思決定のプロセスには言語化が不可欠
人は、思考の整理は得意です。感情を伝えること、表現することは苦手です。もし感情が「喜怒哀楽」しかなければ、私たちは4つの感情しか知覚しませんが、そうではありません。感情を言語化することで、メタ認知を高めることができます。特にビジネスマンは「感情」についてネガティブな感覚をもっています。そして「仕事」という言葉は、強烈に「感情」を抑制する力を持っています。その為、ビジネスマンに感情について振り返ってもらうことは、思っている以上に難しいです。時には「はぁ?」的な反応も、あります。
感情を言語化する手法(プルチックの感情の輪)
感情には、どのような種類があるかと聞かれたら、いくつ言葉をあげられるでしょうか?「エモい」「やばい」「ウケる」「ぴえん」「しゅんです」でも良いのですが、感情を理解しようとするならば、ある程度種類を知っておいた方が良いです。言語化して思考を深めるには、多様な視点が必要です。それには「プルチックの感情の輪」が活用できます。
プルチックの「感情の輪」は、8つの基本感情(一次感情)とその基本感情のうち2つが結びついて生まれる混合感情(二次感情)で構成されています。
一次感情は、「喜び」「信頼」「恐れ」「驚き」「悲しみ」「嫌悪」「怒り」「期待」です。例えば一次感情の「喜び」が強まると内側の「歓喜」に、弱まると「平穏」になります。
混合感情は、「期待」+「怒り」=攻撃と言った具合になります。混合感情は、あらゆるパターンが存在します。「嬉しい」と思った時に、そこにどのような感情が含まれているか、客観的に考える手助けになります。これにより自身の感情に向き合うことが徐々に出来てきます。
もう一人の自分の存在
矢沢永吉の発言で好きな言葉があります。「俺はいいけど、矢沢はなんていうかな?」本田圭介も同じように「俺の中のリトル本田が・・・」ともう一人の存在を話すことがあります。これは、感情を表現する一つの手法だと思います。コーチングは、クライアントの言語化を促進して、新しい気づきを得ることが大きな目的です。クライアント自身が、感情を言語化することより、いままで気がつかなった新しい視点や価値観を知るきっかけになります。
今回は感情をテーマに記載してみました。感情については、また別の切り口で整理してみたいと思います。最後までお読みくださりありがとうございした!