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ホープフルステークス(G1)予想
こんにちわ。
今回は、2024年12月28日に中山競馬場で開催される、ホープフルステークス(G1)の予想をします。
クラシックにつながる2歳中距離王決定戦です。
2017年にG1に昇格したホープフルステークス。2019年優勝のコントレイルは無敗の三冠馬に輝き、他にも2018年優勝のサートゥルナーリアが皐月賞を制するなど、希望に満ちた2歳馬の戦いは翌年のクラシックを占う1戦でもあります。
ホープフルステークスとコース適性
ホープフルステークスは中山競馬場芝2000m(内回り)で開催されます。
直線入口からスタートして内回りコースを1周、ホームストレッチを2回走ります。ローカル競馬場の芝2000mと類似した形態ですが、最大の違いはゴール前に急勾配の上り坂があるところです。
スタート地点から1コーナーまでの距離は400mほどで、坂を上りながらポジション争いをする形になります。最初のコーナーまでの距離が十分あるので、テンの2F目に激しい先行争いが起きる傾向があります。
1コーナー半ばで最高点に達した後は、向こう正面にかけて下ります。ここでペースが落ち着くことが多く、全体の時計は早くなりにくいです。
残り600m標識は3コーナー付近。スピードに乗ったまま小回りコーナーを走るため、馬群が膨らみやすく、外の馬は距離ロスが大きくなります。最後の直線は310mと長くないですが、先行馬は序盤に脚を使うと再度の急坂で脚色が鈍って差し馬の餌食になり、坂に負けないパワーと器用な脚が要求されます。
脚質的には先行馬が強く、更に後半は長くいい脚が求められます。
ゴール前の急坂を2度超えるため、タフさも要求されます。
また、マクリがハマり易いのも特色であるように、騎手の腕一つで結果を左右することも少なくはないです。
母数は少ないですがマクリで結果を残している代表例は、有馬記念でのレガレイラの記憶が新しい戸崎圭太騎手。
外枠が幾分有利となっていますが、近年は馬場整備の向上もあってか、枠の有利不利は気にしなくてもいいでしょう。
ホープフルステークスの注目馬
ヤマニンブークリエ
前走は、京都競馬場芝2000mで行われた黄菊賞(1勝クラス)で2着からの参戦です。
この時に敗れたのは、朝日杯FSで2着になったミュージアムマイル。京都の直線での上がりのキレ勝負で負けています。
良いスタートと高い先行力に武豊騎手ということで、難なく先行位置を確保できるでしょう。前に行く馬が有利なホープフルステークスにマッチする脚質です。
ハナの想定は10番のアスクシュタインですが、6番クロワデュノール、15番ピコチャンブラック、17番アマヒキあたりと、先行争いをしながらのレースとなると思います。
ペースはミドルペースを想定します。先行馬に有力メンバーが集中していて争いが起こるため、スローには落ちないでしょう。
前半の流れは(12.5 - 11.1 - 12.3 - 12.2 - 12.2)で、1000mは(60.3)を想定します。
前走は押し出される形でハナに立ちましたが、松永調教師は「前走は押し出される形になったけど、ハナにはこだわらない。タメてもいいし、どんな競馬でもできる」と自在性の高さについてコメントしています。
例年よりは速いペースを想定していますが、逃げ馬で渋滞していた2017年のようなハイペース化はしません。
ヤマニンブークリエは終始、ハナに立つアスクシュタインの外目に差無く付けて道中を進み、3コーナーから4コーナーにかけて先頭に変わると、そのまま直線を逃げ粘って勝つシナリオを想定します。
クロワデュノール
2戦2勝で、前走は東京スポーツ杯2歳ステークス(G2)で1着からの参戦です。
臨戦過程が、かつてのクラシック三冠馬のコントレイルと同じのため、コントレイルの再来と噂されています。
新馬戦は東京競馬場芝1800mでした。
スタートはポンと出ると、かかりまくってハナに立とうとします。手綱を引かれて、ようやく8番のアルレッキーノの後ろに付けます。
先頭のアルレッキーノの外目の番手でコーナーを回ると、直線の叩き合いを制して、2着のアルレッキーノに2馬身以上の差をつけて勝利します。
2走目は、東京スポーツ杯2歳ステークス(G2)。舞台は新馬戦と同じく東京競馬場芝1800mです。
新馬戦から5か月ぶりとなったこのレースは前走からの馬体重が、+24kgと見た目にも太く、陣営からも「掲示板に載ればいい」と最低評価に近い状態での出走でした。
新馬戦に続き、スタートを決めると、すんなりと先行3番手につけます。そのまま新馬戦の焼き直しのように、逃げるサトノシャイニングの外目に位置取ると、直線は内を突いて伸びてきたレッドキングリーも加えた3頭横並びの叩き合いを制して1着となりました。
スタートの上手さと二の脚の瞬発力で前に出ていける力は、ホープフルステークスで勝つために重要な要素です。3着に滑り込んでくる馬はその限りではないのですが、過去10年で1着と2着になった20頭のうち14頭は、4コーナーを5番手以上の先行位置で通過しています。
ホープフルステークスは、3番手くらいの先行前目で道中を進みます。
3枠6番で終始内目を回せるため、距離ロスや外側膨らみでロスすることはないでしょう。
ジョバンニ
前走は京都2歳ステークスからの参戦です。
新馬戦は1着。2走目と3走目は2着に敗れていますが、負けた相手が、今年3戦3勝、最強の一角とも噂されていたエリキングでした。
エリキングは残念ながら骨折のため出走回避となっています。
ジョバンニの有利な点として1月28日生まれというところもあります。
競走馬の年齢の数え方として、同じ年の1月1日~12月31日までの期間に生まれた馬は全て同級生となります。この最大365日の差は、2歳~3歳前半くらいまでは多かれ少なかれ、成長の差として馬体に現れます。
そういった面で早生まれのジョバンニの特徴は今は有利に働いています。
ジョバンニのデビュー戦は小倉競馬場芝1800mでした。
スタートは反応が遅れましたが、二の脚がついて一気に先団に取り付きます。向こう正面までの上り坂では無理に進まずに脚を溜めました。向こう正面からの下り坂も持ったまま流すと、最終コーナーでは捲くり上げてくるダノンシーマに合わせて加速して直線へ。
ジョバンニは最終コーナーからの反応の鋭さと加速力が素晴らしく、直線に向くとさっと前に出て、垂れることなくゴールしました。
中山のような直線が短い小回りのコースでは、この反応の鋭さが勝敗を分けることも多いです。
2走目の野路菊ステークス(OP)は中京競馬場芝2000mでした。
5頭立ての小頭数競馬となりましたが、強い競馬を経験しています。
スタートはとても良く、ポンと出ることができました。ハナに立つかなというくらいでしたが、今回は控える競馬を選択しました。
スローの展開で最終コーナーを迎えましたが、進出するエリキングの後を追走します。コーナーで振られて膨らみエリキングに離されますが、直線の坂で力強く加速してエリキングに半馬身差まで追いすがりますが、届かず2着という競馬でした。
上がりは33秒3を記録しており、脚を溜めればしっかりとキレを発揮できることも証明しました。
中京の上り坂区間、ゴール前の400m~200mのラップが(10.9)とかなり早めなのですが、その中でジョバンニはエリキングとの距離を詰めています。上り坂で加速することができる点は、中山の坂も苦にしないことを意味すると思います。
3走目の京都2歳ステークス(G3)は京都競馬場芝2000mでした。
8頭立てで4枠4番からのスタートでした。
スタートは五分でしたが、ゆっくりとレースを開始したため最後方からの競馬となりました。
ハナを取ったウォータークラークが淡々とラップを刻む中、向こう正面で徐々に進出。京都の坂を上りながら先団に取り付いていきます。決して加速していたわけではなく、周りが減速する中、等速で進んだことで自然に前に出た印象でした。
坂を下りながら、持ち前の反応の鋭さで4コーナーから一気に加速。
最後はエリキングの進路取りの煽りで外に膨らんだため、一歩遅れを取り、またもや2着となりましたが能力の差は感じませんでした。
早生まれのおかげで他の馬よりも多い経験から磨かれたレースセンス。
騎手の指示に素直に従うことで出る反応の鋭さ。
スローペース、または後方待機で脚を溜めれば、上り坂でもさく裂する終いのキレ。
こういった点がトリッキーな中山の舞台で輝くのではと感じでいます。
鞍上は松山弘平騎手でデビューから固定されており良い傾向です。
クラウディアイ
性能はジョバンニと同等。
枠順に恵まれており、2枠4番からスタートした後は先行集団の内目を回すことができ、非常に有利な展開で進めることができます。
ネックとしては、最終直線で馬群を割れるかどうか。
前走の京都2歳ステークスは小頭数のため、馬群を縫うことができましたが、18頭立てとなるホープフルステークスは、上手く道が開けるかが肝となりそうです。
買い目ですが、
【馬単軸1頭マルチ】⑦‐①④⑥
計6点でお願いします。
今年最後のG1となります。
最後まで、全人馬無事で追われるように祈っています。
それではー