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天皇賞・秋 回顧(土曜日の複勝も)

こんばんわ
今週の競馬、天皇賞・秋の振り返りをしていきます。

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天皇賞・秋

天皇賞・秋の予想は、こうでした。

◎ドウデュース
買い目はもちろん【単勝:4枠7番ドウデュース】です。

おめでとう!ドウデュース!

最強の証明、秋古馬三冠制覇に向けて、先ずは第一戦を無事に終えられたことを喜びたいと思います。
本当に強かったですね。

武豊騎手のコメント「今日は絶対結果を出さなきゃいけないという強い気持ちで乗りました。ある程度腹をくくってラストの脚にかけるレースを、と思っていました。何とか届いてくれという気持ちだったんですけど、この馬の本来の末脚を使えたので大丈夫だと思いました。ドウデュースと勝てたことが本当にうれしいです」

ドウデュースについて

【勝ち時計】1:57.3
【1000m通過】59.9
【ペース】12.8-11.5-11.6-12.0-12.0-11.9-11.8-11.1-11.1-11.5

絶対にハナを主張したい馬が不在の天皇賞・秋。
ペースは想定通りのスローペースでした。
それであれば、ドウデュースの鞍上、武豊騎手のすべきことはただ一つ。

「折り合いをつける」

これだけです。
これだけと言いましたが、これが一番難しいことです。
ドウデュースという馬は、舞台がどことか、距離がどうとか、そういう馬ではありません。
23年の天皇賞・秋もジャパンカップも、24年のドバイターフも、過去、負けたレースはかかってしまったことでリズムが崩れています。

前に行きたがるドウデュースを引いて抑える。しかし、リズムを崩してはいけないので引きすぎてもいけない。しかし、引きが甘くて足を溜められないなら勝てない。しかし、、、
と、ドウデュースの潜在能力を100%発揮させるバランスでレースを進めなくてはいけない舵取りの難易度は、超高難度。
ドウデュースという馬への深い理解とジョッキーとしての百戦錬磨のスキル。その両方を兼ね備えた、「千両役者・武豊」でなければ務まらないのでしょう。

スタートからの展開について

スタート時に、先行馬の一角だったノースブリッジが出遅れます。
積極策は最内スタートのベラジオオペラ。タスティエーラも好スタート。
中と外枠からは、ホウオウビスケッツとダノンベルーガ。リバティアイランドも前へ進んでいきます。
特に、ダノンベルーガに騎乗したC・デムーロ騎手の前への意識が強いように見えました。

ホウオウビスケッツがハナを取る形で最初のコーナーへ進行していきます。
リバティアイランドは内側にいるダノンベルーガと隣り合う形に。
川田騎手としては、ここまでダノンベルーガが主張してくることは予想外だったかもしれません。
予想記事でも書きましたが、外枠スタートの馬が不利なのは最初のコーナーで外を回されることです。
リバティアイランドが外を回されるのは避けたい展開だったと思いますが、ダノンベルーガがポジションを譲らない以上、仕方なく進めます。

リバティアイランドにポジションを譲らなかったダノンベルーガですが、その直後にアクシデントが発生してしまいます。
コーナーを回り終わるころ、ダノンベルーガとリバティアイランドの眼前に外側からシルトホルンが入ってきます。
直後、接触はしていないと思いますが、シルトホルンの真後ろでダノンベルーガが躓いてしまいます。
躓いた瞬間、C・デムーロ騎手の大きな「アウ!」という声が、隣りを走っていた川田騎手のジョッキーカメラからも聞こえました。
せっかく前に促していたところに水を差されて、ダノンベルーガは大きくリズムを崩してしまったと思います。
そして、触れられるくらいのすぐ隣りを走っていたリバティアイランドもアクシデントの煽りを受けてしまったのか、少しだけ後ろに下がります。

その後、躓いた影響を考慮してか、静かにダノンベルーガが位置を下げます。
リバティアイランドは隊列に合わせていく形で自然に前に出ます。
この時点で、先ほどのアクシデントがリバティアイランドにとってどれほどの影響だったかは分かりません。
レースを見直すと上手く立て直しているようにも見えており、その後は向こう正面でタスティエーラを追い越して進出し、ベラジオオペラと並んで走っていました。
川田騎手のジョッキーカメラからも、リバティアイランドがリズムを大きく乱しているような気配は感じられませんでした。

先行集団以外の有力馬の動きは、最初のコーナーで、外側から内側へとリバティアイランドの後ろに入りたいレーベンスティールと、ソールオリエンスを避けて内側から外側へ進路変更してリバティアイランドの後ろにつけたいキングスパレス。
この両馬が、あわや接触、という危険な状況でした。ルメール騎手のジョッキーカメラでぶつかりそうな瞬間に「うわぁ!危ない!」という声が聞こえます。
レーベンスティールは不幸にもそこでリズムを崩してしまったのか、位置を後ろに下げてキングスパレスに前を譲ります。

やはり、東京競馬場の芝2000mというコースは勝ちにいく騎乗をするだけで、こういったヒヤリハットが多発する危険なコースです。
これ以上の改修は難しいのかもしれませんが、全人馬が無事に走りきること以上の仕事はないと思いますので、JRAには知恵を絞ってもらいたいものです。

一方、ドウデュースと武豊騎手は先行争いには加わらずに後方で自分の競馬に徹していました。

最初の隊列が決まって、向こう正面。
1000mの通過は、59.9秒。ゆったりとしたスローペースで競馬が進みます。
こうなると全ての馬が体力に余裕をもって最後の直線に挑みます。
であれば、勝負のポイントは最後の直線に向くときのポジショニングと、各馬の末脚の最高スピードとなります。

前で競馬をしていたホウオウビスケッツ、タスティエーラ、ベラジオオペラ。
そして、末脚勝負ならメンバー最上位であるリバティアイランドにとっては確実な勝利を決められる、願ったり叶ったりの絶好の展開と位置。のはずでした。

3コーナーから4コーナーにかけても、ペースは落ち着いており、先行集団は良い馬場の道を良い形で回っています。
これだけ先行集団に好条件が揃ってしまうと、後方を追走するレーベンスティールやジャスティンパレス、そしてドウデュースにとっては非常に苦しい展開となってしまいます。

直線向いて、ゴールまで残り525.9m。
一番最初にコーナーから飛び出した先頭のホウオウビスケッツが、レース後の計測では上がり3Fを34.0秒でまとめていましたので、残りの後続馬たちはそれを超える瞬発力とスピードを発揮してホウオウビスケッツを追い抜かない限り勝てません。
ここからが本当の戦いです。

過去のレースデータを参考にすれば、リバティアイランドやダノンベルーガがメンバー最速の32秒台の末脚を期待できます。
しかし、両馬とも騎手の追い出しに対して全く反応を見せません。
先行有力馬2頭の雲行きが、にわかに怪しくなります。

後方組は、ドウデュースが迷わず大外を選択したのに対して、ジャスティンパレスと坂井騎手はコース取りに手間取りました。
ジャスティンパレスはソールオリエンスの間から抜けようとするも断念して内ラチ側へ、そこにいたシルトホルンの後退を避けようとして、さらに内側へ。そこでステラヴェローチェに横から体当たりをするような迷惑をかけながら、ようやく前への進路を確保します。
結果は上がり33.0秒で4着。真っ直ぐ走れていたら2着はあったと思います。

レーベンスティールは先行するキングスパレスを風よけにして坂を上り、上り切ったところでルメール騎手が外に出して追い出しをかけますが、直後にそのさらに外側からドウデュースがすごい勢いで抜き去っていきました。

これまでのレース成績から、上がり3Fの最速は33.7秒だと侮られていたドウデュースですが、ここにきてその記録を自分自身で打ち破ります。

結果。
3着に粘りきったホウオウビスケッツを差し切ったのは、上がり32.5秒で1着を攫った鬼脚ドウデュースと、先行して上がり33.4秒を出した2着のタスティエーラ。
タスティエーラの底力には驚かされましたが、上がりの速度は全馬中で7位。ホウオウビスケッツは12位なので、2着と3着の結果は直線を向いたときのポジショニングによるものです。
奇しくも、タスティエーラとホウオウビスケッツにとって、この天皇賞・秋の展開や位置関係は、かつて2頭が東京優駿(日本ダービー)で戦った時と同じでした。

ドウデュースは文句なしに強かったのですが、末脚勝負であればリバティアイランドも並ぶ能力を持っているはずです。
なぜ、リバティアイランドは本来の末脚を発揮できなかったのでしょうか。
馬体重が増えたことか、アクシデントの煽りを受けたからか、そもそも状態が良くなかったのか。
本当のところは分かりません。

ドウデュースは確かに秋古馬三冠制覇も夢ではないでしょう。
しかし、今回の天皇賞・秋の結果は、並び立つはずだったライバルが、ことごとく沈んだ結果によるものであることも事実です。

もし、リバティアイランドやダノンベルーガがアクシデントに合わずに、状態も万全で直線に向いていたら。
もし、ジャスティンパレスの前が開いていて、スムーズに追い出しをかけられていたら。

ドウデュースの能力を疑うわけではありません。
これは自身への戒めともなりますが、ドウデュースが最強だからと言って、ジャパンカップでも他の馬を見ずに脳死で二重丸が打てるわけではない。ということです。

ドウデュースは連勝できるのか。リバティアイランドは復活できるのか。ジャスティンパレスは誰とコンビを組むのか。
それぞれの馬が目指す次の大レースに向けて、各馬の動向は見逃さずにいたいですね。

複勝

京都1:メイショウバスク△ →3着🥉
東京1:エンプレスフレーム○ →2着🥈
新潟2:コア△ →4着(伸びない。普通に負け)
京都2:シュパネントウィル△ →2着🥈
東京2:グロスビーク○ →5着(どスロー展開でかかった)
東京5:アロンズロッド →4着(新馬なので)
新潟7:カゼノランナー○ →1着🥇
東京9:グロッシェン○ →1着🥇
新潟10:コスモオピニオン△ →3着🥉
新潟11:シランケド○ →1着🥇
京都11:スズハローム△ →15着(ゲート壊して4枠→大外に変更)
アロンズロッドは新馬なので、特にコメントはありません。
ゲートを破壊したスズハロームと、かかったグロスビークは、そういう馬だということを見抜けませんでしたね。。。
コアは、鈍い馬なので周りのスローペースに合わせずに、もっと早くから追い出していないとエンジンはかかりません。騎手とのコンタクトが弱かったと思います。

さて。
来週は、私がファンを表明している「ゴージャス」ちゃんの第2戦が、11月2日の京都11R「G3 ファンタジーステークス」で行われます。
初戦は中団から見事に差し切り勝ちでしたが、初めての重賞。
レベルアップした相手にどう立ち回るでしょうか。

それではー

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