ロマン・ロラン「ベートーヴェンの生涯より」その3
耳が4年間かけて聴こえなくなってきたことを隠しきれなくなり、友人の医師ヴェーゲラーに宛てて出した手紙。
「僕は惨めに生きている。二年来人々の中へ出ることを避けている。人々に向かって、僕は聾なのだと告げることが出来ないために。僕の職業が他のものだったらまだしもどうにかいくだろうが、僕の仕事では、これは恐ろしい状況だ。僕の敵たちが知ったらどんなことを言うか知れはしない。しかも敵の数は少なくはないのだ!・・・僕は劇場で役者の言葉を聴くには、オーケストラにくっついた座席にいなければならない。少し離れているともう楽器や歌声の高い調子の音は聞こえない。低い声で話す人の声もときどきほとんど聞こえないことがある。しかも誰かが叫び声を立てると、それも僕には耐え難いのだ。
すでにたびたび僕は造物主と自分の存在とを呪った。
・・・プルタークを読んで僕は諦念へ導かれた。出来る事なら僕はこの運命に戦い克ちたいのだが、しかし僕は自分をこの世で神の創った最も惨めな人間だと感じる瞬間が度々あるのだ・・・諦念!何という悲しい避難所だろう!しかもこれが僕に残されている唯一の避難所なのだ!」
ロマン・ロランはこの時期の悲劇的な悲しみが、「悲愴奏鳴曲」、「ピアノのための第三のソナタ」の中に反映されていると言っている。
ベートーヴェンが40歳の時の言葉
「音楽は一切の智慧、一切の哲学よりもさらに高い啓示である。私の音楽の意味を掴み得た人は、他の人々が引きずっているあらゆる悲惨から脱却するに違いない。」
天才は辛そう(¯―¯٥)(¯―¯٥)(¯―¯٥)
ベートーヴェンが好きな人は世にたくさんいるのでしょうね。
僕は昔一通り聞いていた時期がありますが、生涯聴く、という感じまでは惚れこめませんでした。。
皆様にも苦しみの後には智慧が湧き出ますように!👋👋👋
わ〜い!😄