ベルクソン「時間と自由」
詩の魅力はどこからくるのか。詩人とは、その人の内部では、感情が像となり、像自体は、それをあらわすための、リズムにのった言葉となって発展していくような人である。眼前をこれらの像がふたたび行き過ぎるのを見て、われわれは今度はわれわれ自身の方がそれらの像のいわば情動的等価物である感情を感じるのである。しかしこれらの像は、リズムの規則正しい運動がなかったならば、それほど強力に再現されることは ないだろう。リズムによって、あやされ眠らされたわれわれの魂は、夢の中でのようにわれを忘れて、詩人とともに考え、ともに見るのである。
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