映画『何者』の烏丸ギンジに倣う
noteをはじめるきっかけとなった映画キャラクター3人目は『何者』の烏丸ギンジ。
就活ホラーとしても名高く、就活をしていない自分でも肌触りがあるリアリティ。観るときによって感情移入する相手が変わる。今の自分の映し鏡のようにもなる優れた映画だ。
この作品に初めて触れたのは小説だったが、ここまで「俺のことが書かれてる」と思った経験は未だにどの作品も超えてこない。
烏丸ギンジは他人になんと言われようと世の中に何かを生み出し続けている男だ。主人公はそれを見て、羨望を隠し嫉妬にまみれ軽蔑してるフリをする。
僕は映画を見終わったあとにルーティンがある。一通りメモ帳に感想を吐き出し、youtubeやTwitterで他人の感想を見る。特別に好きな作品だと新しい視点や気づきを求めて再生数が数十回しかないような動画も見たりする。だけど大抵の場合はありきたりな感想や無味乾燥なことしか言っていない。そのときにいつも「やる意味ないからやめればいいのに」「俺の方が良いこと言える」と思っていた。
彼らは烏丸ギンジだった。俺には十点や二十点すらついていなかった。頭の中の傑作で人を見下していた。下手くそでも向かうしかないんだ。それに気づいた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?