本節では、意志の鍛錬には常識が必要であり、孝悌忠信の意志をもって熟考するのがよいとあります。
私も大手外資系IT企業から独立して自分の会社を立ち上げた直後、良かれと思ってお手伝いをした炎上プロジェクトを立て直し成功裡にリリースに導いたにもかかわらず、契約先のプライムコントラクタから気に食わないといって不払いをおこされ、プロジェクト受注先企業にお願いしてことなきを得た経験を思い出します。相手をわきまえず邪悪の手助けをしてしまったわけですね。
また、どんな気に食わない組織であろうと長年それなりの規模で回っている組織体では、つつがなく日常の仕事が回っていきますし、お給料も遅延なく支払われます。そのような安定的な組織では、自分が考える邪悪を排除し正義のもと居心地をよくするためには、それなりのポジションに昇り詰めるか、それなりのポジションの人に自分の組織の独立を確保してもらうといった対応が必要なのだなと感じていたりします。
自分の会社は小さいものの、幸いなことにそれなりの規模の組織体とのお付き合いの中で仕事をさせていただいているので、その中でよりよいパフォーマンスを出せるよう精進して、今の平和な環境を維持していければと思う今日この頃です。