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基礎知識Vol.7 反社チェックの精度を高めるため【法人に対する反社チェック】

記事に興味をお持ちいただいてありがとうございます。

前回にお話しした「基礎知識Vol.6 反社チェックの精度を高めるため【本人確認】」は、主に個人の本人確認についてお話ししましたが、私の経験上、お客様の反社チェックを見ていて「それじゃぁ、正しい反社チェックできないでしょ?」と感じていたのが【法人に対する反社チェック】の方法が、正しいようでいて大間違いなんです。

反社チェックのコンサルをしていて、お客様の多くは、法人の反社チェックのチェック項目は「法人の名称・商号」だけをチェックして安心してしまっているのですが…それ、大きな間違いなんです。

何故なら、法人は自然人と違い、自ら意思をもって行動することは出来ず、名称も容易に変更可能であるからです。

法人の反社チェックのポイントは、意思を持って法人を運営しているオーナーや役員をチェックしなければ反社チェックをしたことにはなりません。
今回は、私の反社チェックスキルの中でもポイントとなるノウハウの公開になるので、有料コンテンツとさせていただきます。

【今回のポイント】
〇商号・名称だけの反社チェックは意味がない。
〇役員のみならず株主(オーナー)、役員に対する反社チェックは必須。
〇商業・法人登記は履歴事項全部証明書を確認。
〇重要な取引の時、商業・法人登記は閉鎖事項全部証明書も確認。
〇不動産登記は意外な宝の山。

【商号・名称だけの反社チェックは意味がない】
法人の名称・商号は、個人の氏名と異なり、登記事項の変更申請のみで変更できることから、反社チェックにおいては参考程度にしかならないというのが現実です。
また、法人(組織)は自然人(人間)と異なり、法人のみで意思を持って行動することは出来ません。
その意思決定は法人を運営する自然人であるオーナーや役員によるものです。
法令違反などを行った会社は、その後、名称・商号を変更し、役員を入替え、形式的に別会社になって形式的な買収を経て別会社として過去をロンダリングされ、悪事を働いたオーナーや役員は捜査機関に摘発された後の社会的不在期間を経て、別の会社を起し再び悪事を働くということも珍しいことではありません。
ですから、法人の名称のみをチェックしたのでは、反社チェックとしては不十分としか言いようがありません。
企業は悪人にとって絶好の隠れ蓑であるということを忘れてはいけません。
※会社の形式的な買収(会社売買)については、機会を改めてお話ししたいと思います。

【株主(オーナー)、役員に対する反社チェックは必須】

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