見出し画像

オーディオチェック用音源

オーディオ好きな人なら誰しも「オーディオチェック用レコードやCD」なるものがあるはずで、今回は僕のチェック用の音源をいくつか紹介してみようと思います。

ダンフォーゲルバーグの「イノセントエイジ」

アメリカのシンガーソングライターのダンフォーゲルバーグ、彼が40年ほど前に出した2枚組アルバム。アコースティックギター中心の曲が多く、このアルバムのアコギの弦の音、とてもクリアで、弦の1本ずつがよく聞き分けられる録音が成されています。アルバムトップの「Nexus」イントロでは2本のギターが使われていますが、完璧なチューニングと、息の合ったアンサンブルで1本のように聞こえるんですけど、きちんと2本のギターが聴き分けられるか、それぞれのギターが見えるかどうかがチェックポイントにしております。

アースウインド&ファイアの太陽神

言わずもがなのEW&Fの代表作。リズムを全面に出したメリカリのある録音。まるで打ち込みかと思えるほど見事なアンサンブルのブラスセクション。
そのポイントを聴きつつ、ダイナミックな全体像を聴きます。

タック&パティ「ラヴウォリアーズ」

基本的に音源はアコースティックギターとボーカルの2つだけ。シンプルだけに歌とギターの絡み合いを聴き分けたい。2人の立ち位置が見えるかどうかが聴きどころです。

アマデウス弦楽四重奏団「モーツァルトの狩」

バイオリン2本とビオラ、チェロの4人。音は4つだけ。各楽器の定位を聞き分けられるかどうか、生弦のそれぞれの楽器がわかるかどうか。楽器の表情がわかるかどうかチェックします。

イーグルス「ホテルカリフォルニア」

イーグルスの代表作、「ホテルカリフォルニア」のイントロは、この50年間で印象的なイントロは?と問われると必ずナンバーワンでしょう。そのイントロ、ギターは何本入っているでしょう?
ここではネタバレはしませんが、ギターの本数が数えられるかどうか、それがチェックポイントです。
「良い音のアルバムは?」と問われると、このアルバムがよく出てきますが、実はかなり楽器の音を被せているので、音はあまり良くありません。楽器の輪郭がぼやけています。それだけにイントロのギターの数もわかりにくいので、それがチェックポイント。

ピンクフロイド「狂気」

このアルバムも「音の良いアルバムは?」の問いに必ず出てくるアルバムですが、音被せ過ぎ、作り過ぎ、僕は作品としては大好きだし素晴らしい作品だと思うけど、「オーディオチェック」という観点では好きではありません。

僕はオーディオチェックは生楽器を主体としたものと決めています。生音がある楽器、それを基本で音を聴いています。そもそもシンセサイザーの音は単なる電気信号であって、楽器そのものに音はありません。スタジオのモニターだろうが、小さなミニコンポだろうが、再生したオーディオ装置の音がシンセサイザーの音だと考えておりますので、チェックのしようが無いですよね。
エレキギターもエレキベースも、それぞれアンプで増幅し、それぞれのアンプのスピーカーから出てきた音が全て。楽器そのものの音では無いので、基準があやふやですよね。
これは僕の価値観でしかないので、反論もあると思いますし、電気楽器やシンセサイザーの音にこそ、オーディオの原点と思われる方もいるとは思いますが、人それぞれですから…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?