日々の情報にフィルタリングを。ラジオだって…
撮影や録音にフィルターが欲しくなるように、実は日常の情報収集にもフィルターを取り入れることは重要です。
一番わかりやすいのは『専門メディア』というフィルターですが、ごく日常の情報源にはもっと軽いフィルターが役立ちます。
ラジオの場合、たとえば昼間の総合情報を、どこの局のどの番組にするかで、結構変わります。
もちろん、放送局としては、総合情報番組は出来るだけ万遍なくいろんな情報を受発信しようとしますが、番組の宿命として、フランチャイズされた土地の人びとが求めるタイプの情報がより多く供給され、また、感想や投稿で、その土地の気質や背景が番組内容や論点に影響を与えます。
私は長年、それを利用してきたのですが、radiko premiumで昼間の遠距離番組が自由に聴けるようになったことで、より気軽に利用できるようになりました。
たとえば、先日、北方領土のビザなし交流の席上での日本維新の会の議員(当時)による好戦的な発言があったあと、NBCラジオは敏感に反応し、戦争をなぜ肯定してはいけないか、戦争がいかに無益であり、禍根と癒せない傷を残すのか、ということを、柔らかな口調を保ちながらも、時間をたっぷり使って(予定されていた話題を削ってまで)リスナーと共に確認していました。さらに、あらゆる意見は尊重しながらも『戦争を手段の一つとして認める』考えかたについてだけは強硬に撥ね付けました。
普段、つとめてとぼけているようなNBCの朝〜昼間の番組が、いざという時には立ち上がるという、頼り甲斐を感じました。
こんな特別な時に限らず、NBCは、平和、コミュニティ運営、伝統保護、歴史などの情報に厚いのが特徴で、逆に、暮らしに結びつかない流行予測や大企業や経済界のアピール情報などは薄いと思います。
流行予測ならJ waveやFM802が圧倒的です。また、そこにライフスタイル情報を求めるならFM Northwaveやalfa Station Kyotoをかけっぱなしにするのがよいでしょう。
しかし、商工界の動きや現在進行中の流行ならニッポン放送です。政治ニュースなら毎日放送。社会派の論調なら文化放送。
都市部の放送局は複数で競争しているのでカラーがはっきりわかれますが、地方都市の場合、そこは複雑になります。しかし、多くの局は地元の意識を反映しているので、そこを知ればフィルターとして利用できます。ただ、局によっては、地元の意識におなまいなしのケースもありますから、鵜呑みにしてはいけません。
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