ワクチンを経済面から考える
私は小さな会社を経営しているのですが、なかなか儲かりません。コロナ禍における制約ももちろんあるのですが、理想ばかり先立ってしまい収益に繋がらない事が多くあります。
一般的に商売は、「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三方良しが理想とされ、①売り手が儲かり②顧客満足度が高く③社会的評価が高い事が良いとされています。現代ですとここに④在庫リスク⑤資金回収⑥回転率⑦廃棄率などを組み合わせた指標が一般的となります。
あまり難しい話をしてもしょうがないので、皆さんのまわりにある商売で一番理想的なものを挙げていきましょう。それは恐らく流行っているラーメン屋さんです。
(1)人気があるラーメン屋は利益率が高い‥‥①
(2)お客さんに大人気でいつも行列‥‥②③⑥
(3)スープ無くなり次第終了‥‥④⑦
(4)お客さんは現金を持って行列を作る‥‥⑤
と全ての条件を満たしています。もちろんこれを継続していくためには広告戦略や支店増設などのリスクも生じますが、味に絶対的なアドバンテージがあり、名前が定着すればほぼ理想に近い商売が可能です。しかしながら唯一の欠点として顧客人数に上限があることが挙げられます。大都市に支店を出せばそれなりに網羅することは可能ですが、世界中の人々にという所までいくと資金調達や法律の壁が大きく立ちはだかる事になります。これを⑧としましょう。
ここで件のワクチンの登場です。
①売り手が儲かる‥‥薬とワクチンだったらどちらが儲かるでしょうか? 薬は症状が出た人しか使いませんが、ワクチンは何も問題のない人が使用するため、天文学的な利益が計算できるため当然こちらの方が儲かります。
②顧客満足度が高い‥‥今のところ少数の会社しか供給が出来ていないため行列状態であり、需要が供給を上回っているため問題が起きない
③社会的評価が高い‥‥人類の健康に貢献しようとしているのですから当然高くなりますね
④在庫リスク‥‥注文を受けてから製造するので全く無し
⑤資金回収‥‥各国政府が払うので問題なし
⑥回転率‥‥半年でブーストとなれば問題なし
⑦廃棄率‥‥予約をとって行うので問題なし
⑧上限人数‥‥世界中の人々に同一商品を販売できるので極めて効率が良い。ブーストが続けば無限に儲かる
といった感じで完全無欠な商売なのです。すごいですねぇ、笑いが止まらないとはまさにこの状態です。しかも製薬会社は結果責任を免責されていて不良品の責任も取らなくて良いときてます。さらにおまけとして消費者は費用を負担していません。
ここに綻びが発生するとしたら、「思ったより効かない」「副作用が多く社会問題になる」あたりでしょうか? でも私だったらどうするでしょう?
無限に超高効率で儲かるのですから、どんな手を使ってでも継続していく事を考えますよね。一方ワクチンに反対する側はお金のなる木を持っていません(多少はあると思いますが)から自ずと資金が限られてきますので物量で圧倒すれば良いだけの話です。
たぶん、今この状態なんだと思います。
まぁね、偉そうなこと言っても私がこんな極悪非道なことできるのか?って聞かれたらたぶん無理です。現状がそれを物語っています。
私は学生時代、そこそこ勉強ができてスポーツや音楽でも平均以上にこなしてこれたので天狗になっていました。「オレは何やらしてもスゴイんだぜ」って勘違いしていましたが、何やらしてもスゴイという事は「何一つ取り柄が無いのと一緒」なのだと大人になって思い知りました。かと言って他人を騙して乗り越えていくほどのバイタリティも持ち合わせていません。
まあ、ボチボチ頑張っていきます。