鬼滅の刃はなぜヒットしたのか〜その舞台設定
翌日学校に行って教室の扉を開けた瞬間に、真似できるレベルの必殺技があると子どもにうける。
大体、テレビアニメ見て感化された子どもは即、必殺技を繰り出そうとする。かめはめ波や北斗神拳のような何の道具も使わずに出せる必殺技はお手軽だし、何か棒をもって特徴的な動きをするアバンストラッシュや天翔龍閃なんかはとりあえず技の名前叫んでそれっぽい格好をすればよいので、そう快感がある。
全集中の呼吸とか水の呼吸壱ノ型なんて、簡単に真似できるし、名前もカッコいいので最高である。
そして敵が吸血鬼というのが、これもヒットの要因のひとつだろう。
ウォーキングデッドしかり、世界中みんなアンデットが大好きなのである。海外展開する上でも強みとなるだろう。人間に似たものでありながら、人間ではないので、残酷な描写も可能となり幅が広がる。
子どもから、男性、女性、だいたい30代くらいまではカバーできているはずだ。中高生あたりまで熱狂的にヒットさせれば、実際に買うお金を出す親世代にも響くし、今の40代はアニメやゲームに抵抗がなくなってきている。
時代設定が大正時代なのもよい。
呪術廻戦のように現代に設定してしまうと、若者よりなりすぎて年寄りが共感できなくなってしまう。しかし、刀や着物が出てくることで、時代劇になるのだ。時代劇ならば上の年代でも受け入れられる。
鬼滅の刃の舞台設定がいかにヒットの要素を持っていたかが分かる。
このポテンシャルを持っていたからこそ、その後のコロナという荒波を乗り越えて、逆に奇跡的なヒットとなったのだ。
次回は時系列で見た鬼滅の刃のヒットの要因について述べる。