秀作・サマータイムレンダ
TSUTAYAで借りて今さっき全13巻読み終えたので、簡単な感想をここに残しておこうかと。
細かい設定とか伏線回収については他の人の意見を見てないので、整合性があるかわからないのはお許しいただきたい。ただこれを見てしまうと自分の感想は揺らぐので見る前に思ったことを書くのが意味があると思うから、ここに書くわけだ。
ロジック明確、美しすぎる起承転結
よくできてる。
本当にそれに尽きる。
まどマギやシュタインズゲート、リゼロなど色々なタイムリープ系の流行った物語の要素を入れてるけど全く違う別の何かが出来上がっている。
というかここまで伏線をばら撒いておいて全て回収してるのではと思えるこのロジックを作れる作者なのか編集なのか、よくわからないけどこの論理的な構成力は恐ろしいものだ。
ここまでまとめられた漫画、しかも13巻という巻数でこれを作ってるのがほんとにすごい。
これあまり有名になってないけど十分な名作だよ。
設定の回収性と活かし方
何度もタイムリープを繰り返しつつ学習していく。
そして物語は同じ場面ながらも確実に少しずつ進む。
しかし、それは敵の影の持つ力の一部を奪う形なので、相手にも伝わっていて相手も学習していくから一筋縄ではいかない。
これは他のタイムリープものにはあまり少ない流れ。あくまでその有利を下に平和なエンドを目指すということが基本多い気がする。
また重要人物ひづるの死が二重人格の龍之介を主人公の慎平に移らせるというのも上手い。
これによって主人公によってラスボスのシデと自分自身で戦うことができるという構図ができる。
こうなれば激アツバトルは確定演出。
ヒロインに戦わせるだけでなく、自分で落とし前をつける男気あるエンドに結びつけられる。
おそらく時空を超えていく潮の魂というのは最後の消失の地点で全ての並行世界を超えて最終的にシュタインズゲート世界線(要するに大円団の最終話の世界線、シュタゲ見ればわかる)に結びつく流れになっているらしい。
それにより全ての帰結は1つにつながる。
大元の300年前のハイネの影のクジラを消すことで全ての影による事件を無かったことにしているというのもとても綺麗な流れ。
しかもシデを倒した世界線で慎平は死ぬけど、その世界線を超えるハイネの卵を最終的にシュタインズゲート世界線の慎平に与えることで結果的には誰も死んでいないというのもうまい。
最終話も1話の冒頭を踏襲する形で終わってるのもうまいよな。
面白い物語は最初と最後を同じ流れを辿ることが多い。
色んな人におすすめしたくなる漫画。好きな漫画しばらくはこれってことにしようかなってレベル。キャラも格好良くて可愛いし、ストーリー性は随一。