彼らは、ただ見送る他なかった


ある時、町の長老が集まり、町の将来について議論が行われた。

最長老がこう言う。

「私たちはもはや、できることはない。だが、我々が生活に必要なものはほんのわずかだ(たぶん)。働き盛りの者たちが少しずつ分担すれば、支えるのは容易いだろう。」

後期高齢者枠の代表者がこう言う。

「私たちは、他人の手を借りずとも自分の面倒を見ることは可能だろう。だが、長老となる(心の)準備が必要だ。そのためにも、若者たちは長老だけでなく、我々の面倒も見てくれないとと困る。」

さらに、高齢者代表もこう続く。

「私たちは、高齢者になったばかりの、いわば若手高齢者だ。それに、長きにわたる勤めを果たして、休養が必要だ!せめてその間だけでも、面倒を見てくれないか。」


これを目にした若者達は、口をそろえてこう言った。

「では、私たちは、あなた達みんなを支えられるように、手に職を持つ必要があるでしょう。そのためにも、この町を出て勉強することにします。」


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