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データを使って施策を実行する (データをマーケティングに活用する Part4)
前回はデータを使って仮説を作る部分のうち、特に新規ユーザーの獲得について、ファネルと各ファネルごとのデータ活用について書きました(前回の記事はこちら)。今回は、仮説を作った上で、データを使っていよいよ施策を「実行する」に部分についてです。
1. データを使って仮説を作る
2. データを使って施策を実行する [今回]
3. データを使って効果を測定する
4. データを使って上記を自動化する
よく「データドリブン」や「高度な自動化」などとも呼ばれますが、マーケティング施策を実行する際に、主に顧客データを活用することで顧客一人ひとりのニーズを予測し、そのニーズにあったマーケティング施策を実行する、というアプローチを取られることが増えています。
具体的には、(以前にも少し書きましたが)例えば自社の数百万人いる顧客一人ひとりについて、上級会員になってくれる確率や退会しそうな確率などを自動で予測することが可能になります。そして確率が高い順番にダイレクトメールや優遇クーポンを送ることで、施策のROIを改善することが出来ます。
技術的には機械学習のうち「教師あり学習」というもので、過去に上級会員になってくれた顧客や退会した顧客のデータを「教師データ」として活用することでこうした自動化が可能になります。
こうした「高度な自動化」は、以下のような時によく利用されます。
- 対象者数が多すぎて人では見切れない(例: 数百万人の顧客のうち数千人にDMを送る)
- 毎回手がかかるルーチン業務からの解放(例: 毎日100件来る新規顧客の問合せから見込み顧客を優先的に対応したい)
- 複雑な条件から出し分けをしたい(例: 数百の変数を見てWEBサイトでの複数の画面の出し分けをしたい、数千点ある商品の中からレコメンドをしたい)
仮説を作って高度な自動化に着手しよう
ただし、前提として、仮説を作る所と検証をきちんと実施してからこの「高度な自動化」には手をつけるべきだと考えています。良い仮説がないと、良い実行はできません。20点のものを30点にするような最適化ではなく、80点の仮説を作りかつ80点になったのかどうかを計測できるような仕組みを作っておくべきです。
データによる施策実行は、顧客データが蓄積しやすいメディア領域で活用が進んでいると思います。メディアを考える上での論点は
- Who/Where/When (誰に/どこで/いつ) を考えた上で、
- Receptivity(受容性)とクリエイティブフィットを確認し、
- 顧客のデータが取得できてから(自社サービスに流入があってから)での計測方法を設計する
という流れになります。
高度な自動化にもクリエイティブは重要
また、こうした「高度な自動化」マーケティングの成果は、ターゲティング(狙った顧客に正しくアプローチできているか)とクリエイティブの掛け算で決まります。そのため「成果が上がっていないが、ターゲティングとクリエイティブのどちらが悪いのか分からない」という状況も起こります。
クリエイティブを作成する上では
- クリエイティブ自体は基本的には人が作る
- 広告の事前テストは存在するが、やる価値があるかはケースバイケース
- クリエイティブを作るのは、特にクリエイティブの量が必要なデジタル領域では自動化がある程度導入されているが発展途上
と考えています。
デジタル領域ではA/Bテストなどの改善でパフォーマンスが改善することも多いですが、一般的には20点が30点にはなっても80点になるような改善が出来る確率は低いです。良い仮説を作ることで80点をあげて、それを自動化による改善で90点や95点にあげていくほうが成果が出やすいです。
次の記事へは以下のリンクからどうぞ!
・① データをマーケティングに活用する4つの方法
・② データを使って仮説を作る
・③ 続・データを使って仮説を作る
・④ データを使って施策を実行する
・⑤ データを使って効果を測定する [次はこちら]
・⑥ データを使ってマーケティングを自動化する
・[関連記事] データ分析は、課題を見つけるものか、解決するものか
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*追記: 「データをマーケティングに活用する」シリーズ、各記事へのリンクはこちらになります。
・① データをマーケティングに活用する4つの方法
・② データを使って仮説を作る
・③ 続・データを使って仮説を作る
・④ データを使って施策を実行する
・⑤ データを使って効果を測定する
・⑥ データを使ってマーケティングを自動化する
・[関連記事] データ分析は、課題を見つけるものか、解決するものか
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