【パワポでグラフ】割合や比率を表すいろんなグラフの使い分けを整理してみた
仕事で週に何個もグラフを作成することが多いのですが、どのグラフを使うか感覚的になっているところがあるので、整理してみたいと思います。
グラフを作成するツールはExcelやTableauなどいろいろありますが、PowerPointで作れるグラフを対象にお話したいと思います。
今回は、割合や比率を表すグラフをつくるときがテーマ。男女比とかシンプルなものを表現するようなケースを考えていきます。
円グラフ:割合を表す代表格
円グラフは、割合や比率を表す代表的なグラフです。円を100%とみたてて、データ全体に対する各カテゴリーの割合を視覚的に表現します。
円グラフを使う場面1:すごくシンプルにカテゴリー別の構成比を表現したいとき
「Aは全体の何%を占めます」のようにシンプルに構成比を伝えたい場合、多くの人にとって見慣れたグラフでもあるので、わかりやすく伝わりやすいと思います。
円グラフを使う場面2:カテゴリーの数が少ない(5個以下くらい)とき
カテゴリー数が多いと見にくくなるので、グラフのサイズなどにもよりますが5個くらいがなんとなくの目安になっています。
それ以上の場合は、棒グラフにするなど他のグラフを選ぶか、割合が低いものを「その他」にまとめてしまうかすることが多いです。
円グラフを使う場面3:合計が必ず100%になるとき
円が100%を示しているので、合計が100%にならない場合は円グラフは使いません(主要なものを抜粋したり、アンケートの複数回答などで合計が100以上になるなど)。
円グラフを使う場面4:比較をしないとき
時系列の比較だったり、他変数と組み合わせた比較だったり、円グラフを複数並べて比較するような使い方は(ほぼ)しません。比較は棒グラフ・横棒グラフの方が得意なので。
※時系列の比較の例:A商品を購入した人の男女比率の2020年-2024年の推移
※他変数と組み合わせた比較の例:A商品を購入した人の男女比率とB商品を購入した人の男女比率
横棒グラフ:横長の画面に使いやすい
横棒グラフは、その名の通り棒グラフを横に倒した、横に伸びていく棒グラフです。長さで割合の大きさを示します。
パソコンなどの横長の画面でみることが想定される場合は、画面いっぱいに使えるので、特に使い勝手が良いグラフです。
横棒グラフを使う場面1:カテゴリーの数が多い(5個以上ある)とき
カテゴリー数が10個ほどあっても、横棒グラフであれば比較的みやすく作成することができます。
積み上げ横棒グラフの場合は、横にスペースを広くとれます。積み上げではない横棒グラフの場合でも、スライド上に縦に10個くらい並べても視認性が著しく低下するようなことはないです。
横棒グラフを使う場面2:比較したいとき
たとえば、A商品を購入した人の男女比率とB商品を購入した人の男女比率を比較したい場合など、横棒グラフを上下に並べることで比較しやすいです。
横棒グラフを使う場面3:カテゴリー名(上のグラフにおけるmale,female)が長いとき
カテゴリー名が長いとき、横棒グラフは横に広く使えるので、円グラフや棒グラフに比べて、見やすく作成できることが多いです。
そのため、設問文が長いアンケートの集計だったり、略称にしにくい長い固有名詞などがあるようなケースは、横棒グラフが得意かなと思います。
棒グラフ:迷ったらコレな万能ツール
棒グラフは、横棒グラフの縦バージョンで、棒を立てたようなグラフです。割合を示す場合は棒の高さで大きさを示します。
見る側にとっても馴染みがあり伝わりやすいと同時に、作る側にとっても比較も推移も表しやすく使いやすいグラフです。
棒グラフを使う場面1:カテゴリーの数が多い(5個以上ある)とき
横棒グラフと同様、カテゴリー数が多くても円グラフよりは見やすく作成でき(る余地があり)ます。
普通の棒グラフの場合、横に10個でも20個でも並べても、スペース的には問題ありません。積み上げ棒グラフの場合でも、感覚的には7個程度であればなんとか見にくくならずに作成できるかなと思います。
棒グラフを使う場面2:比較したいとき
こちらも横棒グラフと同様ですが、比較したい場合は、棒グラフを横に並べることでわかりやすく作成できます。
高さで大きさを比較できるので、読み手にとっても理解しやすいグラフを作れるかと思います。
棒グラフを使う場面3:推移を示したいとき
たとえば、A商品を購入した人の男女比率の2020年-2024年の推移を示したいとき。
円グラフを並べるのではなく、横棒グラフでもなく、特別な理由がなければ棒グラフが適しています。
棒グラフで推移を表すと、左から右に時が流れていることを人はすぐに理解します。また、並んでいるので各年の違いを高さで比較しやすいです。
円グラフでも、左から右に並べて表現することはできますが、各年の違いを角度や面積で比較することになり、よほど大きな変化ではない限り特徴を捉えにくいです。
加えて、プレゼンとかを前提に考えると、円グラフを複数横に並べると、スペースの都合上、円が小さくなってしまい見にくくなってしまうことも多いです。
横棒グラフの場合、各年の違いを長さで比較しやすく、円グラフのようなスペースの問題もないです。
しかし、新しい順に上から並べるか、古い順に上から並べるか、選択肢が生まれます。選択肢があるということは、読む側にとってもそれを意識してみなければならないということです。
棒グラフは時系列の流れをほぼ無意識で理解できるのに比べると、意識しなければならないのは読む側にとって負荷になるので、基本は棒グラフを選ぶと親切かなと思っています。
まとめ
以上をまとめると次の表になります。
他にも思いついたことがでてきたら、またアップデートしていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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