【業務効率化#003】Google AppSheetを使って業務報告書作成を効率化してみました③:AppSheetの設定(スマホから入力Step5.初期値や自動補完の設定)
下記記事、GoogleのAppSteetとApps Scriptを使って業務報告書の作成を効率化してみたお話の続きです。
今回も「どのようにスマホから入力できるアプリを作成したのか」について共有してみたいと思います。
業務報告書に限らず、以下のような方でAppSheetを作成したことがない方には、参考になるかと思います。
Excelやspreadsheetへの入力をスマホやアプリから行ってみたい方
AppSheetを使ってみたい方
作業実績に限らずExcelやspreadsheetで何かを管理している方
アプリ作成への道のり
アプリ作成は、概ね下記のステップで進めていきました。
入力項目を決める
【spreadsheet】入力されたデータを保管するシートをつくる
【AppSheet】入力項目の形式を定義する
スマホから実際に入力してみる(動作確認)
【AppSheet】入力をラクにするために初期値や自動補完を設定する
【AppSheet】入力をラクに+文言を統一するために選択式で登録できるようにする
【AppSheet】入力した結果の一覧を見やすくする
【AppSheet】スプレッドシートに記載したマスタから選択して登録できるようにする
【AppSheet】スプレッドシートに記載したマスタをAppSheetで編集できるようにする
下記記事にてStep4までについて記載しています。
今回は続きのStep5について説明していきます。
Step5:【AppSheet】入力をラクにするために初期値や自動補完を設定する
すべての項目をイチから入力するのは、なかなか心が折れます。
そのため未来の自分のために、入力される確率が高い内容を初期値に設定したり、自動で計算できる項目は自動計算・自動補完を設定したりしておきたいと思います。
上記の画面イメージのとおり、AppSheetを開き、左のメニューバーから「DATA」を選択、今回作成しているスプレッドシートのシート名になっているデータテーブルを選択すると、項目の一覧が表示されます。今回はこちらの画面から設定してみます。
AppSheetで入力項目の初期値を設定してみる
今回初期値を設定しておきたい項目はこちらです。
日付 → 「今日の日付」を初期値に設定
開始時間 → 「10:00:00」を初期値に設定
終了時間 → 「18:00:00」を初期値に設定
まずは日付から設定していきます。
「日付」の行の「INITIAL VALUE」(上記図の赤枠)をクリックします。
すると下図のような画面が表示されるかと思います。
画面中段の「Examples」>「Time」の中にある「TODAY()」の右にある「Insert」(赤枠)をクリックします。すると、上部のグレー四角枠に「TODAY()」と追加されます。
この状態で右下の「Save」(赤枠)をクリックして設定を保存します。
すると、下図のように「日付」の行の「INITIAL VALUE」に「TODAY()」がセットされているかと思います。
では、同様に「開始時間」「終了時間」についても設定していきます。
今度は「開始時間」の行の「INITIAL VALUE」をクリックして、下図の画面を開きます。
まず、画面中段の「Examples」>「Time」の中にある「”{HH:MM:SS}”」の右にある「Insert」(赤枠)をクリックします。
すると、上図のように上部の四角枠のところに”07:15:33”のように数字が表示されます(赤枠)。
「開始時間」の初期値は午前10時に設定したいので、この枠をクリックし、”07:15:33”を”10:00:00”に書き換えます(下図)。
この状態で、右下の「SAVE」をクリックして設定を保存します。
同様の手順で「終了時間」の行の「INITIAL VALUE」も”18:00:00”に設定します。
上図のように表示されていれば、「日付」「開始時間」「終了時間」の初期値の設定は完了です。
なお、この設定により新規登録画面を開くと、下図のように「日付」「開始時間」「終了時間」に値が入った状態になっています。
AppSheetで入力項目の自動計算・自動補完を設定してみる
続いて、自動計算・自動補完も設定していきたいと思います。項目と設定したい内容はこちらです。
作業時間 → 「終了時間」ー「開始時間」
休憩時間 → 「終了時間」ー「開始時間」ー「作業時間」
どちらも「自動計算した結果を表示させたい」のですが、使い方には違いがあります。
作業時間は、自動計算はしてほしいけど手で編集できるようにしたい。
でも休憩時間は、自動計算した結果を編集することはない。
別件の作業をしたり、長めの休憩とったりと、日によって作業時間は異なるため、開始時間と終了時間から自動的に作業時間を算出することは難しいので、自動計算された時間から編集することもあるためです。
一方で、休憩時間は開始時と終了時の時間から、作業時間を引いて求めることができるので、自動計算された値をそのまま利用できます。
結論から言うと、編集したい作業時間は「INITIAL VALUE(初期値)」に計算式を登録、編集する必要がない(編集したくない)休憩時間は「FORMULA(関数)」に計算式を登録することで実現できます。
それでは、まず「作業時間」を設定していきましょう。
「作業時間」の行の「INITIAL VALUE」(上記図の赤枠)をクリックし、設定画面を表示します。
画面上部のグレーの四角枠の中に、計算式「[終了時間] - [開始時間]」を入力します(下図)。
入力できたら、「SAVE」をクリックして設定を保存します。
ちなみに計算式に項目を使う場合、半角で [ を入力すると下図のように入力補助が表示されるので、項目名を入力せずとも選択するだけで項目を計算式に使うことができます。
続いて、休憩時間も設定していきます。
「休憩時間」の行の「FORMULA」(上記図の赤枠)をクリックし、設定画面を表示します。
画面上部のグレーの四角枠の中に、計算式「[終了時間]-[開始時間]-[作業時間]」を入力します(下図)。
入力できたら、「SAVE」をクリックして設定を保存します。
上の動画のように表示されていれば、「作業時間」「休憩時間」の自動計算・自動補完の設定は完了です。
なお、この設定により新規登録画面を開くと、下図のように「日付」「開始時間」「終了時間」に値が入った状態になっています。
AppSheetで入力項目を入力必須に設定してみる
ついでに、絶対に入力しておく必要がある項目は、入力漏れを防ぐために、必須項目として設定しておきたいと思います。
今回、入力必須に設定しておきたい項目はこちら。
日付
案件
「日付」と「案件」の行の「REQUIRE?」(上記図の赤枠)のチェックをつけた状態にします。クリックすることで、チェックをつけたり外したりすることができます。
チェックをつけたら、画面右上の「SAVE」しておきましょう。
AppSheetで入力項目を非表示に設定してみる
さらについでに、誤った入力や混乱を防ぐため、手入力や編集する必要がない内部の管理項目は非表示にしてしまいたいと思います。今回設定したい項目はこちら。
ID
「ID」の行の「SHOW?」(上記図の赤枠)のチェックをつけた状態にします。チェックをつけたら、画面右上の「SAVE」しておきましょう。
設定後の動作イメージ
さいごに
いかがでしたでしょうか。
今回は、AppSheetで初期値を設定したり、計算式を使って自動計算させたりする方法について共有しました。
他の設定や他の事例などについても、今後書いてみたいと思います。
記事についてのご質問や、DX/業務効率化などのご相談がありましたら下記よりお問い合わせください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?