「窓の向こうの日常」 揺らぐ光の記憶
神戸市のcity gallery 2320にて、2024年12月7日(土)から12月22日(日)まで「3つの部屋 2024」が開催されました
この展示では、その年に私を含めた3人の作家が選出されそれぞれの個性を活かした作品を発表します。
私の作品「窓の向こうの日常」は シティーギャラリー2320の2階、4畳半の部屋にある窓をスクリーンにプロジェクションマッピングで表現した映像インスタレーションです。
一見普通の窓に見えますが、そこには驚きの仕掛けが隠されています。
プロジェクターによって投影された映像が、この窓枠に完璧にフィットし、まるで別世界への入り口のような錯覚を引き起こします。
窓には、そよ風に揺れるカーテンが映し出されていますが、実はこのカーテンも映像の一部なのです。
揺れるカーテン越しに見える景色は、作者が日々の生活の中で出会った様々な場所の風景です。
それは、この部屋からは決して見ることのできない光景であり、観る者の心に不思議な感動を呼び起こします。
この作品は、日常の中に潜む美しさや驚きを、窓という身近な存在を通して再発見する機会を提供します。
まるで映画館のスクリーンのように、観る人それぞれが自分だけの物語を見出し、共感し、感動する - そんな体験ができる空間です。
「窓の向こうの日常」揺らぐ光の記憶
作品概要
窓枠に合わせて制作された映像が、プロジェクターによって投影されます。一見すると普通の窓に見えますが、そこには不思議な光景が広がります。
・揺れるカーテンの幻想
実際にはカーテンのない窓に、揺らめくカーテンの映像が投影されます。この視覚的なトリックは、観る者の好奇心を刺激し、その向こうの景色へと誘います。
・異なる日常の共有
カーテン越しに見える景色は作者が別の場所で体験した日常の一コマです。
観客は、まるで映画館のスクリーンを通じて物語を共有するかのように、その風景に引き込まれていきます。
映像の展開
本作品は、2つの段階で構成されています。
前半:窓からミラーへ
部屋の中央に置かれた11枚の円形ミラーに、揺れるカーテンとその向こうの景色が映り込みます。
これにより、窓の映像がミラーからも観客の方に反射されています。
後半:ミラーから空間へ
ミラーに直接投影された映像が室内に反射し、幻想的な光のイリュージョンを生み出します。空間全体が光と影の舞台となり、観客を包み込みます。
この作品は、日常の風景を異なる文脈で再現することで、見慣れた光景に新たな意味を見出す機会を提供します。
窓という境界を通して、私たちの日常と他者の日常が交錯する瞬間を体験できる、独創的な映像インスタレーションです。