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世界の果てまでトッテKO!|⑥被写界深度とボケ表現

イソト:先輩!最近、背景がすごくボケてるオシャレな写真を撮ってみたいんですけど、全然うまくいかなくて…。
シャタ川:おっ、ボケ表現に挑戦したいんだな。ボケを活かすには「被写界深度」を理解するのが重要だぞ!
イソト:被写界深度…? なんか難しそうな言葉ですね…。
シャタ川:大丈夫だ!今日は「被写界深度とボケ表現」について分かりやすく教えてやる!



1. 絞り値と焦点距離の関係

シャタ川:まずは「被写界深度」について説明するぞ。

被写界深度とは?

  • ピントが合う範囲のこと。

  • 浅い被写界深度 → 背景が大きくボケる(主役を際立たせる撮影向き)。

  • 深い被写界深度 → 背景までくっきり写る(風景写真向き)。

F1.4 被写界深度の違いを比較した写真
7artisans 35mm F1.4 Mark Ⅲで撮影
F11 被写界深度の違いを比較した写真
7artisans 35mm F1.4 Mark Ⅲで撮影

被写界深度を決める3つの要素

  1. 絞り値(F値)

    • F値を小さくすると(例:F1.4)、ボケが強くなる。

    • F値を大きくすると(例:F11)、背景までピントが合う。

  2. 焦点距離

    • 短い焦点距離(広角レンズ) → 被写界深度が深くなり、ボケにくい。

    • 長い焦点距離(望遠レンズ) → 被写界深度が浅くなり、ボケやすい。

  3. 被写体との距離

    • 被写体に近づく → 背景のボケが強くなる。

    • 遠ざかる → 背景もくっきりしやすい。

24mm F4 同じF値で異なる焦点距離の写真
LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.で撮影
64mm F4 同じF値で異なる焦点距離の写真
LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.で撮影

イソト:なるほど!F値を小さくして、被写体に近づくと背景がボケるんですね!
シャタ川:その通り!あとは焦点距離の違いも試してみろ。


2. 背景ボケを活かしたポートレート撮影

シャタ川:次はボケを活かした撮影の実践編だ。

ポートレートでボケを綺麗に作るコツ

  • F値を小さく設定する(F1.4〜F2.8)

  • 被写体との距離をできるだけ縮める

  • 背景と被写体の距離を大きく取る

  • 望遠レンズ(85mm〜135mm)を使うとさらにボケが強調される

前と後を使ったボケを活かしたポートレート
7Artisans 25mm F0.95 ED で撮影

イソト:ポートレートって背景ボケがキレイな方がかっこよく見えますよね!
シャタ川:そうだ!ボケが大きいと、主役がより際立つんだ。

玉ボケ(丸ボケ)を作るテクニック

  • 背景に点光源を入れる(イルミネーションや木漏れ日など)

  • F値を小さくする(F1.4〜F2.8)

  • 光源との距離を考えながら構図を決める

イルミネーションを背景に丸ボケを作った幻想的な写真
TTArtisan 50mm f/0.95 ASPHで撮影
逆光の木漏れ日を玉ボケに使った写真

イソト:夜のイルミネーションとかで、ふわっと丸く光るボケがあるのってこのことですね!
シャタ川:そうそう。レンズによってボケの形も変わるから、色んなレンズを試してみろ。


3. 望遠レンズやマクロレンズによる表現の違い

シャタ川:ボケの種類はレンズによっても変わるぞ。

望遠レンズでのボケ表現

  • 圧縮効果 によって背景がギュッと詰まり、ボケがなめらかになる。

  • 70-200mmのような望遠ズームレンズはポートレート撮影にも最適。

105mm f4だが望遠よりなので 背景が圧縮され、ボケが強調されてる
LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.で撮影

マクロレンズでのボケ表現

  • 被写体に超接近できる → 背景が大きくボケやすい。

  • 花や小物撮影に最適 → 被写界深度が非常に浅く、ふんわりした雰囲気に。

被写体に超接近できるマクロ撮影
TTArtisan 40mm f2.8 MACROで撮影
花や小物を背景ボケとともに撮影した作例
TTArtisan 40mm f2.8 MACROで撮影

イソト:マクロレンズって、小さいものを撮るためのものだと思ってましたけど、ボケがすごくきれいですね!
シャタ川:そうだ。背景をぼかした幻想的な写真を撮るのにも向いてるぞ。


まとめ

  • 被写界深度は「絞り値」「焦点距離」「被写体との距離」で決まる

  • ポートレートはF値を小さく、背景と距離を取るとボケがきれいになる

  • 望遠レンズは圧縮効果でなめらかなボケ、マクロレンズは幻想的なボケを作れる

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