悪い私の悪い感情
絶対に許さない。憎い、苦しい、あなたのこと許さない、そう思っても結局助けて欲しくて「たすけて」っていっちゃう。そんでまたあなたの言葉に苦しくなる。知ってる。
ありのままでいいなんて、私にとっては呪いの言葉だ。ありのままの私も知らんくせに、よくもそんなことを。頑張らなくてもいいだなんて、よくもそんなことを。
頑張らないとだれも見てくれないのに、頑張らなかったら何にも社会に合わせられないのに、頑張らない私を認める気もないくせに、頑張らなくていいなんて言わないでよ
わかってるよ、励まそうとしてくれたんだよね。私が、苦しそうだから、たすけてくれようとしたんだよね、ありがと、ありがとうね、ごめんね、ちゃんとあなたの気持ちを受け取れなくて、ごめん。
でも、私はあなたとは違うの。何もしなくても相手が近寄ってきてくれるあなたとは、違うの。何にもせずに人に認めてもらえるような人間じゃないの、マイナス地点からのスタートの私と、初回ログインボーナス時点で1000コイン持ってるあなたとは、違うの。
おねがい、優しくしないで、私は頑張って良い奴ぶらないといけないくらいに、悪い人間なの。
頑張らなくていいのって、あなたみたいな人だけなんだよ。
矛盾した事ばっかり言って、ごめん。
大好きって思ってるのに、許せないとか思ってごめん、この気持ちも、ちゃんと伝えられなくてごめん
夕立が降るみたいにあふれ出した感情の濁流が、瞳から零れ落ちた。止まらない涙をぬぐう事すらあえてやりたくなくて、ぼろぼろと流れる涙がほおを伝い、顎をなぞって服にしみて色が変わる。
そんなこともどうでもいい。ほんとに何もかも、ぐちゃぐちゃになってしまえばいい。
どうして自分の心というものは切り刻めないのか、不満でしかない。できる事ならめった刺しにして傷口に塩を塗り込み、激痛に顔をゆがめていたかった。
いじめたい、私を、叩きのめして、確実に痛いと思える私として、痛みに耐える努力をしている私を、肯定したかった。それだけ。